賀茂なす Tag

揚げ物や炒め物、煮物などさまざまなバリエーションで楽しめる賀茂なすを、相性の良い油で揚げて味を煮含ませ、とろろをかけた割烹風の一品にしました。 材料(2人分) 賀茂なす…………………………………2/3個(約200g) 海老(無頭の殻付き)…………………中サイズ2尾 A(水・片栗粉・塩)…………………各少々 片栗粉……………………………………少々 塩…………………………………………少々 揚げ油……………………………………適量 山芋おろし………………………………5cm分 大根おろし(水気を軽く絞る)………大さじ4 けずり節……………………………………少々 (B) めんつゆ(ストレート)……………180ml 酒………………………………………大さじ1 淡口醤油……………………………小さじ1 作り方 賀茂なすはヘタを落とし、タテに数ヵ所皮をむいて横1.5cm厚さの2枚に切り、片面に薄く格子状の切れ目を入れます。 1を水にさらしてザルにあけ、水気をペーパータオルでおさえ取ります。 フライパンに油を深さ1cm程度敷いて170℃に熱し、賀茂なすを4~5分揚げ焼き(途中ひっくり返す)してバットに取ります。 Aを混ぜ、殻をむいて背ワタを取った海老をもみ洗いし、流水で洗ってペーパータオルで水気を取り、薄く片栗粉をまぶします。 4の海老を3の油で2~3分揚げてバットに取り、軽く塩をします。鍋にBを入れて火にかけ、沸騰したら3を入れ7~8分煮ます。 5を熱いうちに煮汁と共に器へ盛り、皮をむいておろした山芋をかけ、大根おろしと海老を添えてけずり節をあしらいます。 ※海老の下処理は、A液でもみ洗いすると臭みや汚れが取れます。なすのサイズによって揚げ時間と煮る時間を調整し、しっかり味を煮含めてください。冷ますときに味が入るので、温め直すと味がよりなじんで美味しいです(6工程の仕上げ前に温めてください)。...

油との相性も抜群の賀茂なすを油で揚げ、ぽん酢の酸味と赤唐辛子のピリッとした風味の浸け汁に浸けました。出来たてでも美味しいですが、冷蔵庫でしばらく寝かし、冷たくして召し上がっていただくのもおすすめです。冷しゃぶの添えにアレンジをしていただくのもおいしいです。 材料(2人分) 賀茂なす…………………1/2コ 伏見とうがらし………2本 ミニトマト………………2コ けずり節…………………適量 赤唐辛子…………………1本 揚げ油………………………適量 (A) めんつゆ(2倍濃縮)………大さじ4 ぽん酢しょうゆ…………………大さじ1 水……………………………………大さじ4   作り方 賀茂なすはヘタを切ってタテ4等分のくし形に切り、さらに半分に切ります。 伏見とうがらしはヘタを取り、ところどころ包丁の先で穴をあけます。 ミニトマトはヘタを取り、包丁で軽く十字に切りこみを入れます。 揚げ油を170度に熱し、賀茂なすを入れて揚げます。続いて伏見とうがらしとミニトマトもサッと揚げます。 (A)を合わせて浸け出し汁を作り、種をとった赤唐辛子も入れます。 4の油をきって熱いうちに5に浸けます。 粗熱が取れれば、冷蔵庫で冷やします。 器に彩りよく盛り、けずり節を天盛りにします。 ※賀茂なすはアクが少ないので、水にさらさず使います。切ったあとは、すぐ油に入れてください。皮の濃い紫色の美しさを保つため、皮目から油に入れてください。伏見とうがらしは破裂を防ぐために、空気抜きの穴をあけてください。 ※作りやすい分量で紹介しますが、多めに作って作り置きの1品にも向いています。作り置きにされる場合は、保存容器や取り分け用の菜箸・スプーンなどは、アルコール消毒をするなどした清潔なものを使用してください。冷蔵庫内で保存し、2~3日以内に食べきってください。...

揚げ物や炒め物、煮物などさまざまなバリエーションで楽しむことができる賀茂なすを、赤系調味料を控えめにして鶏ひき肉を使った、夏らしい爽やかさのある白い麻婆茄子に仕立てました。 材料(2人分) 賀茂なす……………………2/3個(約200g) 鶏ももひき肉………150g ごま油……………………小さじ2 白ねぎ…………………30g しょうが(みじん切り)……………1片分 にんにく(みじん切り)……………1片分 ごま油(工程3の追加分)…………大さじ1 塩・コショウ…………………各少々 (A) 鶏ガラスープ(顆粒)………大さじ1 水……………………………………200ml 酒……………………………………大さじ1 豆板醤……………………………小さじ1/2 豆鼓醤……………………………大さじ2/3 塩・コショウ(調整用)………適量 (B) 片栗粉…………………小さじ2 水………………………小さじ2 作り方 賀茂なすはヘタを落としてピーラーで皮をむき、一口大の乱切りにして水にさらします。白ねぎは小口切りにします。 フライパンにごま油と、しょうが・にんにく・1のねぎを入れて火にかけ、香りが立ったら鶏ひき肉を入れて炒めます。 賀茂なすをザルにあけて水気をペーパータオルでおさえ取ります。2にごま油を足してなすを入れ、炒めて塩コショウします。 Aの塩・コショウ以外をボウルに合わせます。Bの片栗粉と水を別の小ボウルに合わせておきます。 3に4の合わせ調味料を入れ、なすがやわらかくなるまで煮て塩コショウで味を調えます。水溶き片栗粉を混ぜながら加えます。 ※賀茂なすにはしっかり火を入れると、とろっとした食感が楽しめます。あれば「花椒(中国産の山椒で爽やかな香りと刺激的な辛さがあります)」をふると、味わいがアップします。なお、辛さの加減はお好みで調整してください。...

賀茂なすは京都の伝統野菜でブランド京野菜。肉厚で甘味豊か、煮崩れにくく揚げ物や田楽など多彩に楽しめます。 材料(2人分) 賀茂なす …………… 1個(350g) 豚バラ肉 …………… 100g 伏見とうがらし …… 4本 揚げ油 ……………… 適量 塩 …………………… 少々 米酢 ………………… 大さじ3 水 …………………… 大さじ3 淡口醤油 …………… 大さじ1 みりん(煮切る) … 大さじ1 作り方 賀茂なすはヘタを落してピーラーで縞目に皮を剥いて縦に半分に切って1.5cm厚さに切り、食べやすい大きさに切ります。 豚肉は食べやすい大きさに切って軽く塩をし、伏見とうがらしはヘタを取り、包丁で縦に切れ込みを入れます。 みりんを耐熱の器に入れてラップをせず電子レンジに20秒(沸騰させる)かけます。冷まして、酢、水、醤油を入れて合わせます。 1を170度に熱した油で2-3分揚げ、2を各1分程度素揚げし、ペーパータオルを敷いたバットに取ります。 4が熱いうちに3に漬け、(できれば一晩寝かせて)器に盛り付けて漬け汁を張ります。 ※長く揚げすぎると崩れやすくなるため、なすの大きさ、厚さによって揚げ時間に注意します。 なすが熱いうちに漬けだれに漬け、冷めてから冷蔵庫で一晩寝かすと、味がより馴染んで美味しくいただけます。...

賀茂なすをオーブン焼きにし、アンチョビやトマト、チーズが旨味と絶妙に調和する一品。 材料(2人分) 賀茂なす ……………… 1個 ミニトマト …………… 4個 アンチョビフィレ …… 10~15g ピザ用チーズ ………… 50g E.V.オリーブオイル … 大さじ2 ドライオレガノ ……… 小さじ1/2 黒コショウ …………… 少々 作り方 賀茂なすはヘタを切り、1センチ程の厚さの輪切りにします。 ミニトマトはヘタを取り4等分のくし形切りに、アンチョビフィレは包丁でたたいておきます。 オーブン皿にアルミホイル敷き、賀茂なすを並べ、E.V.オリーブオイルを振りかけます。 賀茂なすにアンチョビフィレ、ピザ用チーズ、ミニトマト、ドライオレガノの順に載せ200℃のオーブンで10分焼きます。 器に盛り、黒コショウをかけていただきます。 ※賀茂なすをあらかじめ水にさらす必要はありません。そのまま焼くことで旨味が凝縮されます。 オーブンの代りにオーブントースターを使用する場合は焦げ付かないよう、アルミホイルをかぶせるなど調整しましょう。...

賀茂なすと生ハム、素麺に梅干しと大葉を合わせた、爽やかで食欲をそそる美味しい一品。 材料(2人分) li>賀茂なす …………… 1個 生ハム ……………… 60g 素麵 ………………… 2束 粗びき山椒 ………… 少々 梅干し ……………… 2個 大葉 ………………… 5枚 A E.V. オリーブオイル … 大さじ2 白だし ………………… 大さじ1 レモン汁 ……………… 小さじ1 作り方 賀茂なすはヘタを切り、ピーラーで皮目を縞目に剥き、2センチ角くらいに切ります。 1を耐熱容器に入れふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで3~4分加熱後粗熱を取り、冷蔵庫で冷やしておきます。 梅干しは種を取り除いて包丁でたたき、大葉は千切りにします。 ボウルに3とAを加えて入れて混ぜます。 湯を沸かし、素麺を袋の表示通りに茹で、水気をよく切り、分量外のE.V.オリーブオイルを少々からめておきます。 冷やしておいた賀茂なすを3で優しく和え器に盛り、生ハムをバランスよくのせ、粗びき山椒を振ります。 ※電子レンジでの加熱は賀茂なすに竹串がスッと通るくらいを目安にしましょう。 茹でた素麺にE.V.オリーブオイルをからめることで麵同士がくっつくことを防げます。 山椒が苦手な場合は千切り大葉や、刻んだミョウガを添えても美味しくいただけます。...

賀茂なすは肉質が緻密なので、フォークで穴をあけてから、ゆっくり揚げるともっちりとした仕上がりになります。 〈材料 作りやすい分量〉 賀茂なす … 1個 鶏もも肉 … 1枚(250g) 塩・こしょう … 各少々 片栗粉 … 適量 米油(サラダ油でも可)… 適量 A(あわせておく)…【 だし 200ml 砂糖・米酢・うす口しょうゆ 各大さじ2 塩2つまみ 】 輪切り唐辛子 … 少々 おろし生姜 … 適量 作り方 賀茂なすはヘタを切り落し、縦半分に切って皮を縞目に剥き、2cm幅に切って断面をフォークで数カ所刺す。水に5分ほどさらして水気をふく。 鶏肉は一口大のそぎ切りにして塩・こしょうをふって片栗粉をまぶす。 フライパンに米油を1~2cmほどの高さまで入れ、170℃に熱し、1を入れる。時々箸で上下を返し、しんなりするまで揚げ、油をきる。(揚げ時間の目安は4~5分間ほど。)続けて、片栗粉を薄くまぶした2の鶏を入れて揚げる。表面が固まってきたら箸で上下を返しながらカリッと揚げ、油をきる。(揚げ時間の目安は4分間ほど。) あついうちに3を保存容器に並べ入れ、Aと輪切り唐辛子を入れ、冷めるまでそのままおく。冷蔵庫でひと晩おいても。器に盛り、生姜をのせる。漬けておいた輪切り唐辛子をあしらっても。 ...

ナスのまん丸いかたちがなんとも可愛く、「賀茂(鴨)がネギを背負って」というストーリーにかけて考案してみました。 材料(4人分) 賀茂なす … 1コ 鴨ロース … 100g サラダ油 … 大さじ1 塩 … 少々 こしょう … 少々 A 葱塩ダレ ・白ネギ … 1本 ・塩 … 小さじ1/2 ・黒こしょう … 小さじ1/2 ・ごま油 … 大さじ1/2 作り方 鴨は薄めにスライスして塩、こしょうをします。サラダ油をひいたフライパンで焼き、取り出します。 賀茂なすは1.5~2cm厚さの輪切りして 1 のフライパンに入れ、表面がきつね色になり、柔らかくなるまで焼きます。 A の白ネギを細かいみじん切りにし、塩、黒こしょう、ごま油を混ぜ合わせて葱塩ダレを作ります。 2 の上に 1 を盛りつけ、A をお好みの量をかけて仕上げます。 ...

トマトソースをまとった柔らか賀茂なすをご賞味ください。 具だくさんでお子様も大満足。 材料(4人分) 賀茂なす … 1コ ズッキーニ … 1/2本 たまねぎ … 1/2コ パプリカ(黄) … 1/2コ にんにく … 1片 スライスベーコン … 50g トマトピューレ … 400g コンソメ顆粒 … 小さじ1 オリーブオイル … 大さじ2 塩 … ひとつまみ 粉チーズ … 小さじ1 作り方 賀茂なすは2cm厚さのいちょう切り、ズッキーニは1cm厚さの半月切り、たまねぎとパプリカはそれぞれ薄切りにします。 にんにくは芽を取って薄切りにし、スライスベーコンは1cm幅に切ります。 フライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくを入れて弱火にかけます。 にんにくの色が変われば、賀茂なすを入れて柔らかくなるまで加熱します。 パプリカ、たまねぎ、スライスベーコンを入れ、塩をひとつまみ振って3分程度炒めます。 コンソメとトマトピューレ、粉チーズを入れて混ぜ合わせ、フタをして5分程度煮込みます。 ...

「惚け茄子」と書いて「ぼけなす」と読む。大きくなりすぎて、艶もなく、水っぽくておいしくないなすを意味する。これに対して『賀茂なす』は、その正反対である。人に例えるなら、お公家様のような存在とでもいえばいいだろうか。その丸みを帯びた優雅な形、高貴さを象徴する深い紫色の艶やかさ、そして噛みしめるほどに深みを増す味わい。すべては、作り手が愛情を注ぎ、丹精込めてきめ細かく世話をした結果である。   江戸時代の記録に残る優れもの 「雍州府志(ようしゅうふし)」と呼ばれる地誌がある。1684(天和4年/貞享元年)年、江戸時代初期に刊行されたこの書には、山城国の様子が全10巻に渡って記されている。その中の「雑菜部」に、次のような一節がある。 「處々種之 或有紫茄黄茄白茄子之異 然紫色者為佳形状也 或有細長者 民間称長茄 然風味不及圓大者 洛東河原之産為殊絶」 大まかに訳せば、「山城の国では、あちらこちらになすを植えていて、紫なす、黄なす、白ナスがある。紫色が良く、形については細長いものもあるが、風味は丸くて大きいものには及ばない。洛東の河原(現在の今出川から三条あたりまで鴨川の東)で作られたものが最高である」となる。 丸くて大きいなすといえば、まさに『賀茂なす』。おそらくは、これがそのルーツと推測される。つまり今の左京区あたりで栽培されていたなすが、後に上賀茂や西賀茂で盛んに栽培されるようになった。そして明治時代には、既に『賀茂なす』と呼ばれていたようだ。 そのルーツを品種名から探ると、どうなるか。品種名は「大芹川」であり、芹川という地名は京都に2カ所存在する。1つは嵐山の芹川だが、ここに『賀茂なす』の祖と考えられるなすは存在しない。もう1つは、伏見区下鳥羽芹川であり、この地ではかつて、竹田なすと呼ばれた、丸いなすが栽培されていた。従って、おそらくはこのあたりが発祥の地と思われる。 由緒正しい『賀茂なす』は、1989(平成元)年に『京のブランド産品』としての認証を受けている。   まあるくて、ずっしり重くて、おいしくて なすの歴史は古く、日本では1000年以上前から栽培されている。現在は、約180の品種があり、形や大きさもさまざま。その中でも「なすの女王」と称されるのが『賀茂なす』だ。 では、どこが、他のなすと違うのだろうか。まずは見ためである。一般的ななすが細長い形をしているのに対して、『賀茂なす』はほぼ正円形をしており、直径は8〜10センチ程度。肉質がしまっているため、手に取るとずっしりとした重みを感じる。重さは1個がだいたい260〜300グラムである。色は濃い紫で、つやつやと光っている。見て美しいものは、食べてもおいしいのだ。 ぎゅっとしまった肉は、しっかりとしていながらも、決して硬くはなく、とてもなめらかでとろんとした感じ。独特の個性あるうまみを秘めているため、京料理の懐石でも、決して脇役ではなくメインの一品として扱われる。 特に油との相性の良いのが『賀茂なす』の特長だ。油をたっぷりと使っても、その油を吸い過ぎることがない。だから果肉はシャキッと歯ごたえ良く、油に引き立てられた実のうまさとかぐわしい香りを存分に味わうことができる。まさに「なすの女王」と呼ぶにふさわしい味わいである。   手をかければかけるほど良く育つ なすは、ハウスで栽培されることも多いが、亀岡の『賀茂なす』は露地栽培である。畑の土質は田んぼに近いものがよい。 『賀茂なす』は、同じ場所で栽培を続けると、土壌伝染性の病害が発生しやすくなる。これを防ぐために一度『賀茂なす』を作った耕作地は、次の2〜3年間ほどの間は水田として米作りをする。稲と『賀茂なす』は、水やりの方法が似ているのだ。こうして病気を減らすだけでなく、稲が土中の栄養分を吸収することにより、肥料の管理もしやすくなる。 水の入れ方は、土のうでいったんせき止めて一筋ずつ水を入れていく。水を入れる時間は、夕方の涼しい時間帯と決まっている。日中の暑い間に入れると、水がすぐに温まってしまい根を痛めるからだ。 害虫対策と風よけ対策として使われているのが、とうもろこしの一種ハイグレンソルゴー。これはカメムシやてんとう虫を呼び寄せる効果があり、それらの虫が害虫のアブラムシやダニなどを食べてくれる。 一方、霜対策や水の蒸発を防ぐことも重要で、4月ぐらいまでは黒いシートで土を覆い、熱を集めて温める。それ以降は、銀色のシートに張り替えて、水の蒸発を防ぐ。 なんとも手間ひまかかるのが『賀茂なす』だが、手をかければかけたぶんだけ、確実に良い実が育つのだ。   「子どもと思って慈しむ」松岡信次さん 『賀茂なす』は現在、京都の生産量の約6割が亀岡で作られている。その生産を担っているのがJA京都 京野菜部会 亀岡支部 賀茂なす部会である。部会長の松岡信次氏は「11年ほど前から、夏に賀茂なすを扱うようになりました。最初は150本ぐらいから始めて、今では200本ほどになりました」と経緯を語る。 『賀茂なす』は、別名「水喰いの肥料喰い」とも呼ばれる。それほど水の管理に気を使い、肥料もたっぷりと与えなければならない。 「特に水には注意します。毎日入れるのはもちろんですが、排水のタイミングを間違うだけで、つやが失われたりします。光と風を十分に当ててやるためには、毎日、剪定しなければなりません。枝を伸ばしすぎると、なすに栄養が行き渡らなくなるのです。しかも、賀茂なすは鋭いトゲがあるため、風が吹くと自分で自分の実を傷つけてしまうことがある。そうならないように、毎日、じっくり畑を見て回ります」 『賀茂なす』は、「三へた」と呼ばれるように、へたが3つに分かれて三角形になっているものが最上とされる。このへたの先には、鋭いトゲがついているので、扱いには注意が必要なのだ。 これほどまでにていねいに、時間をかけて世話をしているため、『賀茂なす』のシーズンは、これだけにかかりきりになるという。実に手のかかる作物だが、実は、そこが生産者をひきつける魅力でもあるそうだ。 「要するに子どもを育てているようなものです。愛情をたっぷりと注ぎ、すくすくと育つように、可能な限り環境を整えてあげる。バランスを量りながら、毎日、畑で一つひとつに心のなかで語りかけるのです。良い子にそだってくれよと」 生き物を育てるために、何より必要なのは愛情。当たり前のことを、当たり前にきちんとすることで、京料理の主役ともなる『賀茂なす』はすくすくと育つのだ。...