平成２８年度事業報告

1, 処理事項

2, 総会

定時総会

下記議案は、いずれも原案どおり承認可決された。

3, 理事会

(1) 第１回理事会

協議事項

(2) 第２回理事会

協議事項

(3) 第３回理事会

協議事項等

4, ブランド認証審査会

(1) 総合審査会

①　第１回総合審査会

内　　容

②　第２回総合審査会

内　　容

(2) 青果部会

①　第１回青果部会

内　　容

②　第２回青果部会

内　　容

③　第３回青果部会

内　　容

(3) 農産部会

①　第１回農産部会

内　　容

②　第２回農産部会

内　　容

(5) 林産部会

①　第１回林産部会

内　　容

(4) 水産部会

①　第１回水産部会

内　　容

5, 業務の概要

ブランド推進事業

ブランド推進事業については、これまでの取組の成果等をふまえ、①ブランド認証　②情報収集・提供　③普及啓発　④相談・指導　の４つの事業を柱として、府内産農林水産物の市場競争力の強化と消費啓発に努めた。

京のブランド産品の出荷量は、春先から秋にかけての高温、９月は大雨と観測史上２番目の日照不足、１月から２月にかけての３度の大雪など、農林水産物の生産には難しい気象条件となったが、生産者の努力等もあり、九条ねぎ、伏見とうがらし、万願寺甘とう（万願寺とうがらし）、賀茂なす、京 夏ずきん、京たけのこ、京たんご梨などが増加した。一方、京みず菜、京山科なす、聖護院だいこん、聖護院かぶ、やまのいも、丹後とり貝などは大幅に減少した。

なお、平成２７年１０月からブランド品として出荷が開始された京丹波大黒本しめじが通年出荷となるとともに、平成２８年３月にブランド認証された「京たんごメロン」については同年６月下旬から、「京山科なす京漬物」については７月からブランド産品としての出荷が開始された。

加工品を除く出荷量は、２，５６９ｔ（前年度比９８％）とわずかに前年を下回ったが、ｋｇ単価が６６４円（前年度比１１２％）で前年を上回ったことにより、出荷額は１７億５４０万円（前年度比１１０％）となった。なお、加工品を含めた京のブランド産品全体の出荷額は、１８億８千万円（前年度比１０８％）で前年をやや上回った。

首都圏出荷額は２億７千万円（前年度比９０％）で前年度を下回った。

（１）ブランド認証事業

京のブランド産品の付加価値を一層高め差異化を図るため、京都こだわり生産認証制度の的確な運用を通して、安心・安全な農林水産物生産をＰＲし、京のブランド産品の販路確保と有利な取引展開に努めた。

また、府特産物育成協議会と連携しながら、市場において定期的にブランド産品の規格・品質検査を行い、結果を産地に返すことによりブランド認証品目の品質向上に努めた。

• ブランド認証品目：３１品目（加工品２品目を含む。）、許諾品目：３品目、ブランド指定産地：１１９産地
• ブランド認証審査会の開催（９回（総合審査会２回、専門部会７回））
  • ブランド産地指定等に係る審査
    新規産地　　３品目　３産地
    更新産地　１９品目５２産地
  • 京マーク使用許諾
    「京の酒」　更新　　１社　　２銘柄
• 京都こだわり生産認証制度検査実施状況
  履歴提出生産者　６，０１９件
  うち検査実施数　６，００９件 （検査不合格０件）
• 市場検品調査の実施　９８回

（２）情報収集・提供事業

京のブランド産品に対する取組への支援を行うため、産地づくりに役立つ市場情報や店舗での販売情報を提供するとともに、生産者や産地関係者と消費者とをつなぐ役割に努めた。

また、マスメディアへの情報提供や、京のブランド産品の普及・啓発の番組、記事作りに積極的に協力を行った。

• 情報誌の発行
  「元気印」（２回）
• ホームページ等を活用した情報提供
  • ホームページ「さいさい京野菜倶楽部」の運営
• マスコミへの情報提供と情報発信
  • 旬のブランド産品、京マークの知名度向上ＰＲ
    • 「月刊京都」８月号及び２月号に広告掲載
  • マスコミへの情報提供と取材協力等
    • 新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等の取材対応及び協力
    • ＫＢＳ京都テレビ
      ぽじポジたまご「ナニナニ京野菜コーナー」（月２回）
      ※ 平成２８年９月で放送終了
    • その他情報誌への資料提供、取材協力等

（３）普及啓発事業

京のブランド産品をはじめとする府内産農林水産物の購買意欲の高揚と、消費拡大を図るため、京都府内、近畿圏、首都圏を中心に、試食宣伝等の様々な普及啓発活動を行った。

• 「ほんまもん京野菜取扱店」
  • 新規認定　近畿圏２店舗
  • 取り消し　近畿圏１店舗(閉店による。)
    （平成２９年３月３１日現在：首都圏：２９店舗、近畿圏：２６店舗 計５５店舗）
• 首都圏・近畿圏を中心とした消費宣伝＜京野菜の試食宣伝＞
  • 消費宣伝活動（京野菜マルシェを含む。）
    • 消費宣伝活動実施回数
      首都圏：３１店舗　３６日（回）　（前年度：４６店舗　７１日（回））
      近畿圏：７１店舗　９１日（回）　（前年度：６９店舗　７７日（回））
  • 京野菜マルシェ
    • 消費宣伝活動実施回数（上記消費宣伝活動の内数）
      首都圏（２回）：延べ６４店舗　３２日（回）　（前年度：３４店舗５６日（回））
      京都府（１回）：８２店舗　４６日（回）　（前年度：４９店舗４６日（回））
• 「旬の京野菜提供店」
  • 認定
    京都府内６店を新規認定、閉店により２店を認定取消
    東京都特別区内１５店を新規認定
    (平成２９年３月３１日現在：京都１９５店、東京５４店　計２４９店)
• ガイドブックの配布
  • 「京のおもてなし企画」の実施
    ブランド産品の京野菜をはじめとする府内産農林畜水産物を取り合わせたコース料理を提供する企画を実施
    夏季：７月１６日～８月３１日実施　参加　９０店（内、提供店６１店）
    冬季：１月１６日～２月２８日実施　参加　９２店（内、提供店６１店）
• 銀座三越「京野菜フェア～京野菜ウィーク～」の開催
  （開催期間）　２９年１月１１日～１月１７日
  （内容）
  （1）京野菜展示販売
  （2）京野菜マイスターの店頭説明
• 京の食材紹介セミナーの開催
  （開催日）　２９年２月２３日
  （場所）　日本橋ゆかり（旬の京野菜提供店）
  （内容）　「京マーク」の意義に加え、旬の京野菜と丹後の水産物を首都圏の飲食店経営者、市場の仲卸業者に紹介
  （参加者）　２２人
  （紹介食材）　京たけのこ、聖護院だいこん、えびいも、サワラ、養殖クロアワビ、アカガレイ、アカモクなど１０品
• 京野菜等の普及啓発
  • 京野菜フェスティバル２０１６
    京野菜の需要拡大と販売促進を図るため開催（協会は主催者団体の一つ）。併せて京野菜の普及宣伝を行った。
    １２月２３日(金)～１２月２５日(日)、岡崎公園
    来場者数：延べ７０，０００人
  • 第６回京都留学生クッキングワールドカップ
    留学生による京野菜を使用した母国料理のコンテストを京都府などと共催で開催
    開催日：１２月１０日　大阪ガスディリパ京都（下京区）
    参加者：京都府内に留学生８チーム
    特別審査員：京都府知事、京野菜マイスター等５名
    一般審査員：府内在住の親子など１９組・４４名
  • ＫＢＳ京都テレビ「ぽじポジたまご」ナニナニ京野菜コーナー（再掲）
    京野菜の生産現場や料理方法などの紹介を毎月２回放送
    ※ ９月放送をもって番組終了
  • ブランド産品のＰＲと消費啓発資材等の作成・配布
    ブランド産品の普及啓発のための小冊子、ポスター、パンフレット等を作成・配布
  • 京野菜マイスターへの活動支援
    京野菜マイスターに対して、京野菜の伝道師としての活動（研修講師、ＰＲ活動、現地案内、イベント協力等）を支援
    平成２８年３月３１日現在　２１名（生産部門：７名、流通販売部門：６名、料理部門：８名）
  • ブランド産品産地見学会の開催
    旬の京野菜提供店やほんまもん京野菜取扱店を対象に開催
    開催日：平成２８年１１月１５日（木）
    参加者：１２名
    見学産地：亀岡市（聖護院かぶ）、京田辺市（えびいも）
  • 「第３回松尾大社酒−１グランプリ」へのブース出展
    平成２８年４月１７日（日）
    お酒の神様が奉られている松尾大社で開催された「酒−１グランプリ」に出展し、「祝・京の酒」などをＰＲ
  • 協賛・後援、京野菜の提供等
  • 各種イベントでのブランド産品をはじめとする京野菜等のＰＲ
    ・平成28年度動物感謝デー in Kyotoで京のブランド産品をＰＲ（10/23 むすびわざ館）
    ・東京経済人会における「祝・京の酒」ＰＲ（11/4 東海大校友会館）
    ・ＪＡ・ＪＦ近畿商談会で京のブランド産品をＰＲ（12/2 マイドーム大阪）
    ・第７回全調協食育フェスタで京のブランド産品をＰＲ（12/8~10 東京ビッグサイト）
    ・京料理展示大会で京のブランド産品をＰＲ（12/13,14 みやこメッセ）
    ・和食ワールドチャレンジ2016で旬の京野菜をＰＲ（12/15 セルリアンタワー東急（東京））
    ・竹・京・加工品ＰＲイベントで京たけのこをＰＲ（3/6 日本橋カフェスト（東京））
• 京都府農林水産フェスティバル２０１６の開催
  ※ おいしおすえ京野菜キャンペーンの一環として開催
  平成２８年１１月２６日（土）～１１月２７日（日）　京都府総合見本市会館
  ・入場者数：延４４，０００名（前年度　延４９，０００名）
  ・売上高　：３０，０００千円（前年度　３５，０００千円）
• 「京の食材マーケット開拓員」の設置
  京野菜をはじめとする府内産農林水産物及びその加工品について、首都圏での料飲店や業務向けの新たな需要開拓を戦略的に推進するため、東京に「京の食材マーケット開拓員」を設置
  ＜設置期間＞平成２８年４月１日～平成２９年３月３１日
  ＜業務内容＞
  ・旬の京野菜提供店、ほんまもん京野菜取扱い店の新規開拓及び既認定店との情報交換
  ・新たな販売ルートや企業要望の把握
  ・首都圏情報の伝達や協会業務の首都圏調整
  ・首都圏販路開拓事業のサポート
  ＜訪問実績＞

• 京都府産農林水産物の加工の取組支援
  産地と食品関連企業が連携する取組に際し、マーケッティング等の専門家に助言等を受けるための経費を支出
  取組数：１６　　支出額７９９千円

（４）相談・指導事業

京都府特産物育成協議会等関係団体と連携を図りながら、ＪＡ職員、ブランド産地部会員等を対象とした市場・流通研修に助成した。

また、府内各地域での生産者研修会や大会への講師派遣等の支援を行うとともに、研修会を通じて、生産者の生産・出荷調整技術の向上を図った。

さらに、各種生産出荷対策会議に出席して必要な助言を行った。

ＪＡ生産者消費啓発活動への助成件数

首都圏：１ＪＡ １回 　１名　（前年度 ２ＪＡ ４回 ２５名）

近畿圏：１ＪＡ １回 １２名　（前年度 １ＪＡ ２回 ２０名）

平成２８年度京のブランド産品出荷状況（平成２８年４月～平成２９年３月）

京のブランド産品全体出荷額　１，８８３，８３２，７９８円（対前年度比：１０８％）

※「祝・京の酒」実績はＨ２８．４月～Ｈ２９．３月推定

※「かぶスープ」実績はＨ２８．４月～Ｈ２９．３月

※「京山科なす京漬物」実績はＨ２８．４月～Ｈ２９．３月

※「京丹波大黒本しめじ」実績はＨ２８．４月～Ｈ２９．３月で数量はkg換算した数値

農産物価格安定対策事業

(1) 概要

農産物価格安定対策事業については、京都府、ＪＡ京都中央会、全農京都府本部等、関係機関・団体と連携し、産地整備を進めるとともに、保証方式が変更され生産者が加入しやすい制度に改正された野菜等経営安定対策事業をはじめ各種農産物価格安定対策事業の適正な事業実施に努めた。

加入産地については、野菜等経営安定対策事業は昨年度と同数産地で、特定野菜等供給産地育成価格差補給事業、野菜計画生産出荷促進対策特別事業及び、豆類価格安定対策事業は前年度と同数の産地数で事業を行った。

この結果、これら４事業において６８加入産地で事業を行い、１４産地に対して補給金の交付を行った。補給金交付額は前年度よりも増加した。

近年、集中豪雨などの異常気象の影響等により、生産・出荷量が不安定となり、それに伴い農産物の価格も乱高下が続いており、農業経営の安定を図る上で本制度の重要性も増してきている。

注：事業別・産地別詳細は、別冊のとおり

(2) 各事業の概要

① 野菜等経営安定対策事業（府単独事業）

• 加入産地の状況
  野菜では、福知山市のみず菜（夏まき）が産地解除となったが、産地数は昨年と同様３０産地で、花きも昨年と同じ７産地で事業を行った。
• 交付予約数量の状況
  交付予約数量については、野菜は１,３５１トン（前年度１,３５３トン）で前年に比べやや減少し、花きは１,９９２千本（前年度２，０４５千本）で、前年に比べて約３％減少した。
• 補給交付金の交付状況
  補給金交付額は、野菜は１２,２４３千円（前年度４７千円）、花きは交付金無し（前年度１，８２８千円）で、野菜は前年より大幅に増加した。
• 補給交付金の特徴
  ３７産地（５５業務区分）のうち、野菜では２６産地（３４業務区分）中１１産地（１１業務区分）で交付があり、花きでは交付金無し。
  野菜は春に葉物が単価安となり、みず菜・壬生菜・ねぎ（九条ねぎ）の３産地で補給金が交付されたが、夏場は単価が高騰し交付無し。果菜類では出荷量が多かったことや品質の関係から、青とうがらし・万願寺とうがらし・黒大豆えだまめ・賀茂なすの８産地に補給金が交付された。
  花きにおいては産地によって生育や価格にばらつきが出たものの、単価は安定しており、補給金交付対象となる産地は無かった。

② 特定野菜等供給産地育成価格差補給事業（国庫事業）

• 加入産地の状況
  ７産地で事業実施
• 交付予約数量の状況
  前年度（１，４０３トン）より３０トン減の１，３７３トン
• 補給金の交付状況
  ３産地（３業務区分）で交付。
  ８７１千円で、前年度（３，５１１千円）より２，６４０千円減
• 補給金交付の特徴
  ７産地（７業務区分）のうち、３産地（３業務区分）において補給金が交付された。
  春キャベツ、夏秋なすの３産地で補給金が交付されたが、いずれもわずかな単価安にとどまり、前年度に比べて補給金額は大幅に減少した。特に１０月以降に出荷される夏秋なすでは、例年単価安傾向が続いていたが、今年は台風や日照不足の影響を受け、単価高傾向にあった。

③ 野菜計画生産出荷促進対策特別事業（府単独事業）

• 加入産地の状況
  前年度と変わらず５産地で事業実施
• 交付予約数量の状況
  前年度（１，５４４トン）より１０トン減の１,５３４トン
• 補給金の交付状況
  特別補給交付金は発動しなかった。

④ 豆類価格安定対策事業（府単独事業）

• 加入産地の状況
  前年度と同様、１９産地で事業実施
• 交付予約数量
  前年度（２４１トン）と比べて１９トン増の２６０トン
• 補給金の交付
  補給金の交付額は、現在集計中である。

⑤ 加工・業務用野菜生産基盤強化支援事業（国庫事業）

（独法）農畜産業振興機構が実施する「加工・業務用野菜生産基盤強化支援事業」を行う団体等の事務支援

平成２８年度は、１団体で実施

（参考）野菜等の作柄並びに市況等

(1) 野菜

①春野菜

３月から５月にかけては気温はかなり高めに推移した。また、降水量は４月はやや多かったが、３月・５月は少なく、その分日照時間が多くなった。その後６月４日に梅雨入りし、以後中旬から下旬にかけても梅雨前線が本州付近に停滞することが多かったことから、曇りや雨の日が多くなったが、気温はやや高めに推移した。

春野菜の出荷状況については、出荷量は、４月以降連続して前年をやや上回ったが総じて単価安となり、出荷額も前年をやや下回った。

ブランド京野菜を中心とした伝統野菜の出荷量は、５月以降みず菜、壬生菜が減少したほかは、九条ねぎ、万願寺とうがらし、京たけのこなどが大幅に増加した。

一方単価は５月のみず菜、壬生菜、６月の壬生菜、伏見とうがらしが高かった他は低めとなったが、出荷額としては概ね前年度並となった。

②夏野菜

７月から９月にかけても気温は高めに推移した。７月１８に梅雨明けし、８月中旬以降は雨の日が多くなった。特に９月後半は、台風２０号の紀伊半島上陸などの影響で府内全域で大雨になった。日照時間は８月中旬まではかなり多かったものの、９月は観測史上２番目の少なさを記録した。

野菜の出荷量は、７月は前年並み、８，９月は前年を上回ったが、出荷額については、総じて単価安となり前年を下回った。

ブランド京野菜を中心とした伝統野菜の出荷量は、７月から９月を通して増加傾向で、特に九条ねぎ、万願寺とうがらし、賀茂なすの増加が目立ったが、出荷額については大幅な単価安となり、前年を大きく下回った。

③秋冬野菜

１０月の気温はかなり高く、月の平均気温としては観測史上３番目の高さを記録した。その後は、１２月がやや高かった他は概ね平年並みの気温となった。降水量は、３月を除きやや多めとなった。特に、１月から２月に降った３度の大雪は、パイプハウスの倒壊など大きな被害を与えた。

野菜の出荷量は、９月の大雨、日照不足の影響で発育不良や生育遅れが生じたことや、１，２月の大雪の被害もあり、前年を大きく下回った。出荷額は、出荷量が減少したことの反動で単価高となり、１０月から１月まで高めに推移したが、２月以降は一転して単価安となり前年を下回った。

ブランド京野菜を中心とした伝統野菜の出荷量は、１１月に前年を上回った以外前年割れが続いたが、その中でも九条ねぎ、伏見とうがらし、えびいもなど一部の品目については出荷量を伸ばした。出荷額は、１月までは単価高に支えられ、前年を上回ったが、２，３月は単価安となり前年を大きく下回った。

(2) 花き（コギク）

府の北部、中部、南部それぞれに産地があるコギクは、地域によって多少の差ははあるものの、大きな被災害は無く価格は平年並みとなった。

北部では、苗不足により定植数は減少した。５月の高気温により初期生育は旺盛で、例年より３日から１週間程度早咲き傾向となったが、順調に収穫された。

中部・南部でも開花が早まり、７月下旬に出荷のピークを迎えた。出荷のピークが早まったことにより、収穫が遅れて圃場で開花し、出荷できない生産者もあった。

各地域とも数量は減少したものの生育は概ね順調で、全体的にやや早咲きとなる傾向が見られたが、価格は落ち着いていた。

(3) 豆類（黒大豆、小豆）

黒大豆は、播種、移植期以降となる６月中旬からやや湿潤な状態が続いたが、活着は良好で以後順調に生育した。しかしながら開花期に当たる８月上旬が高温で強い日射と小雨であったことから、着莢数は平年の約７割程度と低く昨年に続き不作が懸念された。その後８月下旬から秋雨前線や台風の接近に伴い降水量が増え、最終的には平年を４割程度上回る結果となった。その結果収量は大幅に増え、２Ｌ率も高かった。また、価格については、秀２Ｌが２，５００円/ｋｇで前年をやや上回った。

小豆は、播種期の７月後半に適度な降雨があり順調に発芽したが、その後小雨となり土壌が乾燥したため、初期生育が抑制された。その後８月下旬からは、連続して降雨があり、かつ、高温であったことから生育が進み、一部で倒伏するものもあった。９月以降の登熟期間が高温であったことから、生育の進展が早まった結果、葉の黄化が進み莢の成熟も早まった。成熟期の到来が早まったことから、登熟期間が短くなり、全体的に小粒となった。さらに、虫害が発生したが適期に防除できなかったこともあり、収量も大きく減少した。価格については、秀２Ｌが１，７００円/ｋｇで、前年を上回る結果となった。