第6回(平成24年度)京野菜検定 試験問題と解説

 

問1から問3は写真を見て正しいものを選ぶ問題です。

 

問題1  次の写真はある京野菜を写したものですが、@〜Cの中から「佐波賀だいこん」を選んでください。

@ 1 A 2
B 3 C 4

答え A

  @は桃山だいこん、Bは青味だいこん、Cは茎だいこんです。

問題2  次の写真は野菜の一部を写したものですが、壬生菜を@〜Cの中から選んでください。

@ 1 A 2
B 3 C 4

答え @

 Aは小松菜、Bはみず菜、Cはほうれんそうです。

問題3  次の写真は、ある京野菜の花(花蕾)を写したものですが、その野菜を@〜Cの中から一つ選んでください。

 @ 聖護院だいこん
 A 花菜 
 B すぐき菜
 C 壬生菜

 答え A

 

次からは、京の伝統野菜の定義や分類、京野菜の栽培、特徴などに関する問題です。
適切な(正しい)もの、不適切な(間違っている)ものを選んでください。

 

問題4  京の伝統野菜の定義に関する問題です。
 次の文章を読んで、(A)〜(D)に当てはまる適切な用語を下記の用語欄から番号を一つづつ選んで文章を完成させてください。

 京の伝統野菜の定義では、京の伝統野菜として(A)品目あり、中には絶滅した野菜も含んでいる。絶滅した野菜は、(B)と東寺蕪である。
 また、京の伝統野菜に準じる野菜として、(C)、花菜、(D)の3品目である。
用語欄

@ 金時にんじん  A 37  B 万願寺とうがらし  C 田中とうがらし
D 鷹ヶ峰とうがらし  E 大内蕪  F 賀茂大根  G 38  H 時無大根
I 郡大根  J 35

答え (A) A  (B) I  (C) B又はD (D) D又はB

問題5  次の京野菜は種類ごとにグループとしてまとめたものです。@〜Cの中から不適切なものを、一つ選んでください。

@ 聖護院かぶ・舞鶴かぶ・すぐき菜

A 聖護院だいこん・桃山だいこん・大内だいこん

B 賀茂なす・山科なす・もぎなす

C 伏見とうがらし・万願寺とうがらし・鷹ヶ峰とうがらし

答え A

 「大内かぶ」はありますが、「大内だいこん」というのはありません。
 @はかぶ、Aはだいこん、Bはなす、Cはとうがらしの仲間です。

問題6  次の野菜の中で京の伝統野菜ではない野菜を、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 金時にんじん

A 舞鶴かぶ

B 郡だいこん

C 聖護院きゅうり

答え @

 金時にんじんは現在唯一残った東洋種のにんじんで、「京にんじん」とも呼ばれ、京料理に欠かせない食材として京料理に多く使われていますが、京の伝統野菜ではありません。

問題7  ブランド京野菜の一つである「花菜」(ハナナ)と他府県産の「菜の花」(ナノハナ)、「菜花」(ナバナ)について記述した@〜Cの中から、最も適切なものを、一つ選んでください。

@ 「花菜」、「菜の花」、「菜花」ともに、平安時代から栽培されてきた在来ナタネに属するものである。

A 「花菜」は切り花用に利用されていた在来ナタネに属するのに対し、「菜の花」、「菜花」は専ら菜種油を採る西洋ナタネに属するものが多い。

B 「花菜」と「菜の花」、「菜花」は同じもので、産地によって呼び方が異なる。

C 「花菜」は、別名「伏見寒咲き菜種」といわれるように伏見桃山で栽培され、その後北白川で栽培されるようになった。

答え A

 京都の「花菜」は切り花用のナタネを食用にした在来のナタネであるのに対し、「菜の花」、「菜花」等は専ら菜種油を採ることが目的の西洋種系のナタネが多いようです。
 なお、明治の初め頃から北白川で切り花用として栽培され始め、明治後半になって伏見でも栽培がみられたようです。

問題8  9月から10月にかけて出荷される秋の味覚である黒大豆の枝豆として「紫ずきん」がありますが、これに先駆けて8月から出荷する黒大豆の枝豆が、平成24年から新しく京のブランド産品に仲間入りしました。この枝豆の名称を@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 新 紫ずきん  A 京 夏ずきん  B 夏 黒ずきん  C 早生 ずきん

答え A

 平成24年度にブランド認証され、ブランド産品として仲間入りしました。

問題9  「みず菜」について記述した@〜Cの中から、最も適切なものを一つ選んでください。

@ 低温の時期よりも高温の時期の方が株張りが良く、収量が多い。

A 「みず菜」と「ねぎ類」は相性が悪いため、施設栽培での輪作として「九条ねぎ」は作付けを避ける。

B 「水入り菜」から名が転じたように、うね間に水を溜めて栽培する。

C 「みず菜」は「ナタネ」や「カブ」と同じ仲間で、同じように黄色い花が咲く。

答え C

 同じアブラナ科の仲間で、学名もBrassica campestris L.です。
 黄色い花が咲きます。

問題10 京野菜の一つである「じゅんさい」に関する記述について@〜Cの中から、不適切なものを一つ選んでください。

@ ヨーロッパ大陸を除いた温帯的気候の各地に分布する。

A 多年生の水草で、地下茎が泥中を横走し繁殖していく。

B 「雍州府志」には、京都産、特に伏見産が最高との記載がある。

C 現在、北区上賀茂の深泥池で盛んに収穫されている。

答え C

 上賀茂にある深泥池のじゅんさいは、かつては上質で高値で取引されていましたが、現在は天然記念物に指定され採取できません。

問題11 「なす」に関する記述について@〜Cの中から、不適切なものを一つ選んでください。

@ 約1200〜1300前には、日本でなすが栽培されていた記録がある。

A 昭和初めころまでは、京都でなすといえば、山科なすが代表品種であった。

B もぎなすは、早生系の矮性種で、分枝が多く、結果数が極めて多い。

C 賀茂なすは、賀茂別雷神社の社家にだけ栽培が許されていた。

答え C

 賀茂別雷神社の社家に伝わってきたのは、すぐき菜で、賀茂なすは左京区田中辺りから上賀茂地区に伝わってきたとされています。

問題12 京の伝統野菜の「だいこん」に関する記述について、不適切なものを@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 郡だいこんは、横断面が菊の御紋章の形に似た独特の風味のあるだいこんだったが、昭和17年頃絶滅してしまった。

A 辛味だいこんは、根部は直径6〜7cmの砲弾形をしており、辛味があるためため刺身のケンに使用される。

B 青味だいこんは、江戸時代に郡だいこんの変異種としてつくり出されたとされ、根部が湾曲しやすいのが特徴である。

C 桃山だいこんは、根部全体が白く、漬け物に適した品種である。

答え A

 京の伝統野菜の辛味だいこんは、非常に小さく、根部は3〜5cmの球状でカブに似ており、吹散だいこんとも呼ばれ薬味に使用されています。

問題13 京の伝統野菜の中のある「だいこん」について説明したものですが、これに該当するだいこんを@〜Cの中から、一つ選んでください。

『京都における在来種と思われるだいこんで、「雍州府志」には吉田辺のだいこんを賞揚した記載がなされ、約300年前には栽培されていたと考えられる。
 秋だいこんで、根端に近づくにしたがってやや太くなり、尾留りは締まっている。このだいこんは、茎も葉もともに漬け込み、漬物としての風味が良いとされる。』

@ 桃山だいこん  A 茎だいこん  B 青味だいこん  C 佐波賀だいこん

答え A

 茎だいこんは、現在の下京区中堂寺付近(現在の京都市中央市場付近)に栽培が多かったたため、別名中堂寺だいこんとも呼ばれます。
 現在も、京都市内の一部農家が漬け物用として栽培されています。

問題14 「くわい」に関する記述について不適切なものを@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 葉が桑の葉に似ていることから、桑芋がなまって「くわい」と呼ばれるようになった。

A 漢名では、慈姑と書き、英語ではアローヘッドという。

B 水生多年草である。

C 「青くわい」、「白くわい」、「黒くわい」があるが、日本で広く栽培されているのは「青くわい」である。

答え @

 くわいは、「鍬芋」の約語で、葉の形が鍬の刃のようであることと、葉と葉柄のつき具合が「二刃鍬」の形に似ていることからこう呼ばれたといいます。

問題15 京野菜に関する記述について不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 「京せり」は、鉄分のある水で栽培すると発芽を害し、腐敗することがある。

A 「京うど」は、2月下旬に苗を移植し、発芽前の3月中旬に盛土を行い、4月中旬〜5月中旬に収穫する。

B 「京みょうが」は、2月半ばから5月中旬に「ミョウガタケ」を収穫する。

C 「じゅんさい」の生育には、栄養の豊富な古い沼や池が適し、水温の変化の大きい場所がよいとされる。

答え C

 じゅんさいは、古い沼地で、きれいな水が豊富なところで生育が良く、水の温度変化が少ないことも重要な条件であり、水温の変化の大きいところでは良いじゅんさいは採れないといわれています。

問題16 次にあげた京野菜に関する記述した@〜Cの中から、不適切なものを一つ選んでください。

@ 柊野ささげは、他のささげに比べ莢が長く、80〜90cmに達する。

A 聖護院きゅうりは、江戸時代に促成栽培用に重宝されたが、昭和に入ると衰退した。

B もぎなすは卵型の小型のなすで、水分が少なく、固いことから漬け物に適している。

C 桂うりは、シロウリの一種で、その来歴は、桂離宮の建立(1620〜24年)より古いといわれている。

答え B

 もぎなすは、果皮は薄く果肉は柔らかで種子が少なく品質に優れたなすで、天ぷらや煮物に適しています。

問題17 次の京野菜とその野菜が属する科名の組み合せについて、不適切なものを@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 京たけのこ → イネ科     A くわい   → サトイモ科

B ごぼう   → キク科     C 京みょうが → ショウガ科

答え A

 くわいは、サトイモ科ではなくオモダカ科で水中または湿地に生える多年草です。

問題18 京野菜には地名や色、その形などから別名が付けられているものが多くあります。次の京野菜の別名として不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 桃山だいこん → 鼠だいこん    A 茎だいこん  → 中堂寺だいこん

B 青味だいこん → 天神だいこん   C 時無だいこん → 藤七だいこん

答え B

 青味大根は壬生だいこんとも言われ、江戸後期の文化・文政年間(1804〜30年)の初めに、現在の右京区西京極辺りで「郡大根」の変異種として、現在の中京区西ノ京原産の大根と伝えられています。
 天神だいこんというのはありません。

問題19 代表的な京野菜の九条ねぎに関する記述について最も適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 九条ねぎは、セリ科の植物である。

A 九条ねぎは、自然界から分離した抗ウイルス剤を接種して、ウイルス病を防ぐようになった。

B 九条ねぎには、大別して浅黄種(細葱)と黒種(太葱)の2つの系統がある。

C 九条ねぎは、有史以前に中国南部から伝わったとされ、耐寒性は弱いため、寒さに当たると苦みが増えてくる。

答え B

 九条ねぎは細ねぎ系、太ねぎ系の2種があり、太ねぎは前年の秋には種をし、翌夏に一旦掘りあげ干しねぎにしたものを再度定植し、その年の暮れに収穫します。草丈は長く、葉も太く葉の中に「あん」と呼ばれるぬめりがあり京都の料理店では珍重されています。しかし、一般家庭では成長が早く夏の収穫出荷に適する細ねぎ系が主流となっています。

問題20 京野菜にはいろいろな害虫が被害を及ぼします。次の写真は黄緑と黒の縞模様の幼虫が写っていますが、この虫が食害する京野菜の名前を、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 九条ねぎ  A みず菜  B 金時にんじん  C 花菜

答え B

 キアゲハの幼虫で、主にセリやにんじん等のセリ科の作物の葉や葉軸を食害します。成虫は黄色みが強いアゲハチョウになります。

問題21 賀茂なすの栽培に関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 風に弱いので、防風ネット等により風を防ぐ。

A 受光体制をよくするため、まめに整枝剪定を行う。

B 湿害に弱いので、極力水を控え土壌を乾燥させる。

C 肥料切れを起こさないよう、まめに追肥を行う。

答え B

 なすは、乾燥には弱いが湿害には強く、夏季には畦間に水を溜めて栽培する場合もあります。

問題22 金時にんじんに関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から一つ選んでください。

@ 栽培は、水はけが良好で、作土の深いところが適している。

A 播種時、厚めに覆土する方が発芽率が向上する。

B 播種後、発芽までは、土を乾燥させないように潅水する。

C 金時にんじんは関東では「京にんじん」とも呼ばれている。

答え A

 にんじんは好光性種子なので覆土は浅くします。
 覆土を厚くすると発芽しない場合があります。

問題23 品質の高い優れた「京たけのこ」を生産するための独特の栽培方法があります。京たけのこの栽培に関する記述について、@〜Cの中から、不適切なものを一つ選んでください。

@ 親竹の先止めは、樹高を低くして強風による地下茎の損傷を軽くし、受光体勢を良くするために5月に入ってから行う。

A 敷きわら、土入れは、土地をかさ上げすることで、地下茎から芽をふいたタケノコがより長く地中で生長するために行う。

B 古竹や不良竹を伐採し、生産力のある地下茎の伸長を促進するため、親竹の更新は毎年行う。

C 畑に何度も足を踏み入れると、地下茎の伸長に悪影響を及ぼすので、施肥はタケノコ発生前の冬季に限って行う。

答え C

 施肥は、通常タケノコ発生前の冬季、掘取後5〜6月、秋季9〜10月の3回に分けて施用します。親竹の更新は、毎年行いますが、伐採する親竹は7〜8年程度経ったものです。

 

京野菜検定公式テキストの「京のブランド産品ガイドブック」や「旬をたのしむ京野菜」に掲載されている、京野菜の出回り時期(お店で売っている時期)に関する問題です。

 

問題24 次の京野菜の出回り時期で、不適切なものを、@〜Cの中から一つ選んでください。

(1)

@ 京たけのこ    3月中旬 〜  5月上旬

A 堀川ごぼう   11月上旬 〜 12月下旬

B 紫ずきん     9月中旬 〜 10月下旬

C 京こかぶ    11月上旬 〜  3月下旬

答え C

 京こかぶは10月上旬から5月下旬まで出回り時期となっています。
 なお、@について公式テキストに上記と異なる記載の箇所がありましたので、以下のとおり訂正します。
京野菜検定公式テキスト「京のブランド産品ガイドブック」53ページ
 京たけのこの出回り時期
  <誤>3月中旬〜5月上旬
   ↓
  <正>3月上旬〜5月上旬

(2)

@ 賀茂なす     5月上旬 〜 10月下旬

A 京山科なす    7月中旬 〜  9月下旬

B 聖護院だいこん 11月中旬 〜  2月下旬

C 花菜      12月中旬 〜  4月中旬

答え A

 京山科なすの出回り時期は6月中旬から10月下旬となっています。

 

京野菜は、古くから朝廷や寺社に献上・奉納されたりして京都に持ち込まれ、それが京都で改良され今に伝わる京野菜となっているものが数多くあります。
次からは、京野菜の来歴や歴史に関する問題です。

 

問題25 京野菜は古くから品種の改良をはじめ、栽培方法についても発明や技術の改良が行われ発展してきました。この京都における京野菜をはじめとした野菜栽培の歴史に関する記述について、@〜Cの中から、最も不適切なものを、一つ選んでください。

@ 室町時代の初期(1330年頃)、久世郡御牧村でナス、キュウリの苗の早づくりが行われた。

A 安永年間(1772〜1781年)、丹波国で、障子に油を塗って覆いをして保温する「うど」の育苗技術が盛んになった。

B 文政年間(1818〜1830年)、山城国で、塵埃の腐敗によって起こる発熱を利用して、「しょうが」、「さんしょう」の促成栽培が行われた。

C 天保年間(1831〜1844年)、聖護院の篤農家が、わらの発酵熱や昼間太陽で温めた砂利を利用し、冬期における促成栽培を行った。

答え A

 丹波国の亀岡において、わらで囲った小屋を造り「うど」のむろ栽培が今から160年前頃の嘉永年間(1850年)頃に始まり、その成績がよいので一気に普及したといわれています。

問題26 京野菜とその由来に関係する人名の組み合わせについて、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ えびいも    ― 青蓮院宮   A 聖護院だいこん ― 田中屋喜兵衛

B 鹿ヶ谷かぼちゃ ― 玉屋藤四郎  C 伏見とうがらし ― 伊勢屋利八

答え C

 伏見とうがらしは雍州府志(1684)に、山城の稲荷付近で作られていたと記載されており、かなり古くから伏見付近を中心に作られていたと思われますが、関与した人名は不明です。
 伊勢屋利八は聖護院村の篤農家で、稲わら温床利用による促成栽培技術を考案したと伝えられています。

問題27 京野菜に関する記述について、最も適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 京うどの栽培の歴史は古く、平安時代から栽培され、湿田での栽培に適していた。

A 京みょうがは、江戸時代の終わり頃、桃山江戸町の平兵衛が湧水を利用する栽培法を考案した。

B 京せりは、安土桃山時代から栽培され、むろでの促成栽培が盛んだった。

C じゅんさいは、鎌倉時代から栽培され、水田の輪作作物として栽培が盛んであった。

答え A

 江戸時代の終わり頃、伏見桃山江戸町の平兵衛という農家が春のある日、地下水の湧き出ているところで軟白しているミョウガを見つけ、温かい湧水を利用すれば早春、軟白ミョウガができることを確かめ促成栽培法を考案したと伝えられています。

問題28 かぶに関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 尾張の国から導入された宮重かぶが、栽培していくうちに漬物に適した松ヶ崎浮き菜かぶになった。

A 佐波賀かぶは、舞鶴市及びその近郊で栽培されていた晩生の越年かぶで、2月〜3月の端境期に出荷し、最盛期には千トンを越す生産を誇った。

B 近江国堅田地方から持ち帰った近江かぶが、栽培・改良していくうちに肥大化して聖護院かぶになった。

C 鶯菜は、江戸時代中期に天王寺かぶから、早生種を目標として選抜淘汰した結果できた。

答え @

 松ヶ崎浮き菜かぶの来歴は明確ではありませんが、歴史は古く漬物用として利用されてきました。一説には元禄初期から「近江かぶら」を「近江うきな」といっていることから、松ヶ崎地域に導入され形態も変わったのではないかと想像されます。
 ちなみに「宮重かぶ」というのはありません。

問題29 ブランド京野菜である「京みず菜」は生育期間が短く、生食する場合が多いため、農薬利用を最少限にするなど、食の安心・安全面で心配りをしています。京みず菜を生産する上で、ビニールハウスでの栽培上の工夫点について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 害虫による被害を防ぐため、防虫ネットを使用している。

A 害虫による被害を防ぐため、ハウスの周りに柵を張り巡らす。

B 病気による被害を防ぐため、天井のビニールで降雨を遮る。

C 病気や害虫による被害を防ぐため、夏に太陽熱による土壌消毒を行っている。

答え A

 害虫にはハウスの周りに柵を張っても何の効果もありません。

問題30 とうがらしに関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から一つ選んでください。

@ 田中とうがらしは、愛宕郡の田中藤一が育成したとうがらしである。

A 万願寺とうがらしは、舞鶴市が発祥であり、現在でも生産が盛んである。

B 伏見とうがらしは、「青ト」とも呼ばれる。

C 鷹ヶ峰とうがらしは、京の伝統野菜に準じる野菜である。

答え @

 明確な起源は不明ですが、明治のはじめに、愛宕郡田中村(現左京区田中)の牧伊三郎氏が滋賀県からこの種子を導入したと伝えられています。
 田中地区を中心に栽培が多かったので「田中とうがらし」と呼ばれています。

問題31 京野菜は平安時代から江戸時代にかけ京都に持ち込まれ、栽培されてきた野菜が多くあります。京野菜の中で、日本書紀(720)の中で「アキギ」、「キ」、のほか「ひともじ」等と呼ばれてきた野菜の名前を、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ すぐき菜  A 金時にんじん  B くわい  C 九条ねぎ

答え C

 日本書紀には「ねぎ」のことを「秋葱」(アキギ)「岐」(キ)と記述されており、「岐」は「気」の意味で、臭気が強いことからこう呼ばれたものと考えられます。また、宮廷の女房ことばで「ひともじ」とも呼ばれていますが、これは「キ」一文字ということのようです。

 

京野菜は他の野菜のようにあまり改良が加えられていないため、本来、野菜が持つ体に良い成分(=機能性)などが残っています。
次からは、京野菜が持つ機能性に関する問題です。

 

問題32 次の記述はある京野菜の機能性に関する記述ですが、その京野菜を@〜Cの中から、一つ選んでください。

「疲労回復や風邪予防効果がある硫化アリルや、がん抑制効果が期待できるセレンなどの機能性を有する成分を多く含むため、昔から民間療法によく利用されています。」

@ 聖護院かぶ   A 壬生菜   B 九条ねぎ   C くわい

答え B

 ねぎ特有の辛みはアリシン(硫化アリル)によるもので、このアリシンは、にんにくやたまねぎにも含まれています。アリシンは、体内でビタミンB1と結合してアリチアミンという物質になります。
 アリチアミンは疲労回復や新陳代謝の活性化などに役立ちます。

問題33 次の記述は、ある京野菜の栄養と機能性に関する記述ですが、この京野菜を@〜Cの中から一つ選んでください。

「この京野菜に含まれる多糖類のイヌリンや繊維質のセルロース、リグニンの含有量は、野菜の中でもトップクラス。いずれも便秘の解消、整腸、動脈硬化やガンの予防などの効果が期待できます。イヌリンは腸内での糖分吸収を遅くし、血糖値の上昇を防ぐ働きがあるため、糖尿病予防も期待できます。」

@ えびいも  A 堀川ごぼう  B 聖護院だいこん  C やまのいも

答え A

 中国で薬草として用いられてきたごぼうは、水分が少なく炭水化物がとても多い野菜で、その成分には多くの効能があります。野菜の炭水化物は、消化・吸収されてエネルギー源になる糖質と、消化・吸収されない食物繊維に分けることができます。ごぼう特有のシャキシャキとした歯ざわりはイヌリンによるものです。

問題34 京都府立大学の中村考志准教授の研究によって、「辛味だいこん」にがん発症のリスクを下げる効果が期待できることが分かりました。最も効果的とされる食べ方を、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 皮を剥かずに大根おろしにする。

A 厚めに皮を剥(む)いてから大根おろしにする。

B 皮を剥いて千切りにし、油で炒める。

C 剥いた皮を天日干しにしてから、漬け物にする。

答え @

 辛味だいこんの皮の部分に多く含まれる物質(ミロシナーゼとグルコシノレート)が、強い破砕で混ざり合うことによって特有の辛味成分(MTBITC)が生成され、この物質ががんの原因となる損傷したDNAを修復する働きがあることが確認されました。ミロシナーゼとグルコシノレートが含まれる部分を残し、特有の辛味成分を生成するためには、皮を剥かずに大根おろしにすることが効果的です。
 辛味だいこん以外にも桃山だいこん等辛味や香りの強い野菜には、同じ効果がある可能性が高いと、中村考志先生は報告しています。中村先生は、この研究で2007年に日本環境変異原学会の奨励賞を受賞されています。

 

京野菜は京料理や家庭料理、おばんざいなどとともに今に伝えられてきました。
次からは、日本料理の常識や京料理の歴史、京都に伝わる食に関する風習などの問題です。

 

問題35 次の文章を読んで( )に当てはまる最も適切な言葉を、ABCD欄の各欄の@〜Cの中から、一つずつ選んでください。
京野菜検定公式テキスト<料理部門>に記述されている用語を正答とします。

 京都の料理の味は、日本の和食の(A)といわれています。そして、京都の料理に欠かすことのできない(B)は、京都の(C)と(D)の旨味によって、今に受け継がれています。

A欄 @ 原点   A 基礎   B 基本   C 土台
B欄 @ 葉菜   A 根菜   B 京菜   C 京野菜
C欄 @ 水    A 川    B 盆地   C 土
D欄 @ かつお  A だし   B 昆布   C しょうゆ

答え (A) B  (B) C  (C) @  (D) A

問題36 日本料理に関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 日本料理では、偶数が陽数で奇数が陰数といわれている。

A 包丁には裏表があり、表が陽で、裏が陰とされている。

B 関西包丁と関東包丁の形には、違いがある。

C 日本料理の包丁のほとんどが、片刃の包丁である。

答え @

 奇数が陽数で、偶数が陰数とされています。

問題37 現在のすばらしい京料理ができあがる素地となった料理について、不適切なものを、@〜Cの中から一つ選んでください。

@ 大饗料理   A 饗宴料理   B 本膳料理   C 精進料理

答え A

 饗宴料理はありません。有職料理、懐石料理も現在の京料理の素地となっています。

問題38 季節に合わせた料理の色の組み合わせについて、不適切なものを、@〜Cの中から一つ選んでください。

@ 春 : 黄   A 夏 : 赤   B 秋 : 白   C 冬 : 黒

答え @

 春は緑です。冬の寒さから春の光を浴び、若芽が出て体内に閉じこめた苦みなどが春の味わいとなります。

問題39 次の文章を読んで( )に入る最も適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

 とうがらしを収穫し終わった小さな実や葉を(  )といい、佃煮にしたり、ジャコと一緒に炒め物にしたりするおばんざい料理があります。

@ 残り葉のこりは   A 木胡椒きごしょ   B 唐し葉からしば   C 山椒葉さんしょば

答え A

 とうがらしは、南蛮から伝わった辛味の強いもので、「南蛮こしょう」と呼ばれたりもします。京都ではその名残からか葉とうがらしのことを「木胡椒」(きごしょ)と呼ばれています。

問題40 花菜に関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 花菜は開花した花びらを軸ごと収穫した物である。

A 成長が早く保存には不向きな野菜である。

B 料理には、芥子和え、汁の実、漬け物等に用いる。

C 購入後は、できるだけ早く食べる事が大切である。

答え @

 花菜は開花する前の蕾みを収穫したものです。

問題41 「旬をたのしむ京野菜」京野菜レシピに書かれている、「九条ねぎのからし酢みそ和え」の作り方の記述の中で、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 油揚げは直火で両面をよくあぶる。

A 九条ねぎは根を切り落とし、長いまま先端から茹でる。

B みそは少し煮詰めて元の固さにする。

C みそが冷めたらすり鉢に辛しとみそ、酢を入れて辛し酢みそを作る。

答え A

 九条ねぎは根を切り落とし、長いまま先端ではなく白い根の部分から茹でることによって食材全体の柔らかさを揃えることができます。

問題42 京野菜の「えびいも」の調理方法について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ えびいもは水洗いをして、皮は薄く剥く。

A 茹でるのは、生米を入れて茹でる。

B 茹で上がれば、少しずつ冷水を加えて冷ます。

C 鍋に調味料を入れて、水気を取って火に掛けて味を含ませる。

答え @

 えびいもの皮は厚いめにしっかり剥きます。
 皮を剥くとき、手に水を付けずに塩を付けて剥くとかゆみが残りません。

問題43 「旬をたのしむ京野菜」の京野菜レシピに記載されている「堀川ごぼうのごま酢和え」について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ ごぼうは、水にしばらく浸けて泥をふやかした後、たわしで洗って泥を取る。

A ごぼうは、切ってから水と米ぬかで茹でる。

B ごぼうは、ぬかの臭みを抜くために再度茹でる。

C ごぼうは、冷めてから合わせ酢とよく合す。

答え C

 ごぼうは、熱いうちに合わせ酢と合わせることで、味が良く染み込みます。

問題44 京野菜検定公式テキストの「京野菜レシピ」に載っている「京みず菜と油揚げのたいたん」の調理方法に関する記述について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 京みず菜は3cmの長さに切り、さっと洗って葉と軸を一緒にしておく。

A 油揚げは熱湯に通して油抜きをし、食べやすい短冊に切る。

B 鍋に調味料を入れて、沸かし、油揚げを入れて柔らかくなるまで煮る。

C Bの鍋にみず菜の軸を入れて、火が通ったら葉を入れて強火で一気に火を通す。

答え @

 みず菜はさっと洗った後、軸と葉に分けます。
 葉と軸の固さが違うため、軸の部分から煮ていきます。

問題45 京都の3大漬物の一つである「千枚漬」には聖護院かぶが用いられますが、かぶの「白」に対し「緑」の漬け物が彩りとして添えられます。通常用いられるこの「緑」の野菜とは何でしょうか。
 次の@〜Cの中から、最も適切なものを、一つ選んでください。

@ すぐき菜   A みず菜   B 壬生菜   C 畑菜

答え B

 千枚漬けの真っ白い聖護院かぶは御所の玉砂利(白砂)を、壬生菜の青みは御所の青松を表したものとされています。
 かぶの甘みと昆布の旨味、かぶの柔らかな滑りと壬生菜のしゃきっとした歯ざわりの感触を楽しむ漬け物です。

問題46 京野菜の漬け物として有名な「すぐき漬け」についての問題です。
「すぐき」を漬ける工程について、不適切なものを、@〜Cの中から一つ選んでください。

@ ほ場で葉を切り落とし、作業場に運ぶ。

A 根部の皮を維管束の部分を含めてはぎ取る作業を「面取り」という。

B 本漬けの前に食塩を振りかけ荷重をかけ食塩の浸透をよくする作業を「荒押し」または「荒漬け」という。

C 発酵を促すため容器を密閉し、30〜40度に加温する作業を「むろ作業」という。

答え @

 葉を付けたまま収穫し、水洗の後、包丁で根部の皮を剥ぎ取る面取りまたは荒削りという作業を行います。

 

京野菜は神社仏閣の行祭事と結びついたものが多くありますが、 次からは、行祭事(歳事)と京野菜に関する問題です。

 

問題47 京野菜には神社仏閣の行祭事(歳事)との関係や京野菜にまつわる逸話なども数多く残っています。次の@〜Cの中から、不適切なものを、一つ選んでください。

@ 弘法大師が東寺付近で大蛇に追いかけれた際、ねぎ畑に隠れ難を逃れたことから、弘法大師の縁日の21日には、ねぎを食べるのを遠慮する風習がある。

A 祇園八坂神社、岡崎須賀神社などは素佐之男命を祭神とする神社で紋章の形がきゅうりの切り口に似ているため、これにあやかり、この地域の人々は古くから好んで食べ、きゅうりの産地でもあった。

B 北野天満宮の神人が五穀豊穣を感謝し、新穀、野菜、果実などで飾った「ずいき神輿」を作り菅原道真公にお供えされる。神輿の屋根はさといもの茎であるズイキで葺いている。

C 千本釈迦堂の「大根焚き」は、毎年、釈迦が菩提樹の下で悟りを開いた日(12月8日)にちなむ行事で、鎌倉時代に同寺の三世慈禅上人が、大根の切り口を鏡に見立て、梵字を書いて魔除けにしたのが起源とされている。

答え A

 きゅうりの切り口が神社の紋章に似ているため、食べると神罰にふれ一家に不幸を招くとして一生食べることを遠慮したと伝えられています。

問題48 京都ではかつては正月やお盆など行事ごとに食べるものを決めていました。
主な行事と食について、不適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 正月 = おせち料理     A 節分 = 畑菜とお揚げの菜汁

B 初午 = 畑菜の辛子和え   C 葵祭 = 稲荷寿司

答え C

 葵祭は鯖寿司で、稲荷寿司は初午とされています。

 

次からは、京野菜の流通や販売、(公社)京のふるさと産品協会の仕事に関する問題です。

 

問題49 京都府内産の野菜の中から、安心・安全に配慮した京都こだわり農法により生産され、品質・規格・生産地を厳選したものをブランド京野菜として(公社)京のふるさと産品協会が認証しています。
 次のブランド京野菜のうち、販売額が最も多い品目を、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ 万願寺とうがらし   A 紫ずきん   B みず菜   C 九条ねぎ

答え B

 平成23年度の販売実績でみるとブランド京野菜の中で販売額の一番多いのはみず菜で、以下、紫ずきん、万願寺とうがらし、壬生菜、九条ねぎと続きます。みず菜の販売額は平成15年度に比べ半減しており、生産者の減少や高齢化のほか、他府県産のみず菜の増加による単価の低下が主な原因として考えられます。

問題50 江戸時代の安永3年(1774)に、京都市内に幕府から3つの青果市場の開設が許可されました。二つは問屋町(五条大橋東詰辺り)と不動堂(油小路七条辺り)とされています。残り一つは今の京都市中央卸売市場に近いところと言われています。その場所を、@〜Cの中から一つ選んでください。

@ 東寺    A 錦    B 西院    C 中堂寺

答え C

 現在の五条通りと千本通りの交差点付近一帯が旧中堂寺村で京都市中央卸売市場もあります。古くはこの地一帯は野菜生産が盛んで、「中堂寺だいこん」(茎大根)等が生産されていましたが、現在は商業ビルや住宅が立ち並んでいます。

問題51 京のブランド産品に関する記述について、@〜Cの中から、最も適切なものを、一つ選んでください。

@ 京のブランド産品は、昭和62年から出荷が開始された。

A 京のブランド産品は、京野菜だけである。

B 京のブランド産品は、現在27品目である。

C 京のブランド産品は、東京のほか全国に出荷されている。

答え B

 京のブランド産品は京野菜だけでなく、酒米「祝」、京たんご梨、黒大豆、小豆に水産物の丹後とり貝、丹後ぐじを加え27品目となっています。

問題52 京のふるさと産品協会では、京野菜を常時3品目、年間10品目以上使用し、常時提供する料理店を京都と東京で認定しています。
 この認定店の名称で、最も適切なものを、@〜Cの中から、一つ選んでください。

@ ほんまもん京野菜取扱店     A 旬の京野菜提供店

B 京野菜料理提供店        C 京のブランド京野菜提供店

答え A

 旬の京野菜提供店は、平成9年度に京都エリアで認定を開始し、平成23年度からは東京エリアにも拡大しました。
 また、平成23年度からは「京づくし企画」を年2回実施。参加店では、京野菜に府内産の畜・水産物を加えた特別メニューを期間限定で提供いただいています。

問題53 公益社団法人京のふるさと産品協会の業務について、不適切なものを、一つ選んでください。

@ 京のブランド産品を販売店の店頭で試食宣伝等、PR活動を展開している。

A 京野菜の魅力等を伝える伝道師といわれる京野菜マイスターを認定している。

B 京のブランド産品を栽培している産地の指定を行っている。

C 京のブランド産品を販売している。

答え C

 協会は、京のブランド産品の認証や産地の指定、ブランド産品の消費宣伝活動を行うことを目的としており、ブランド産品の販売はしていません。

 

 

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