第3回(平成21年度)京野菜検定試験問題と解説

 

問題1〜問題18は、正しいもの、最も適しているものを一つ選ぶ問題です。

問題1  次の写真は漬物を作っているところの写真です。@ 〜 C から作っている漬物を選んでください。

@ 聖護院かぶの千枚漬け   A すぐき菜のすぐき漬け
B 桃山だいこんの沢庵    C 桂うりの粕漬け

問題1写真

答:A

 Aが「すぐきの天秤漬け」、「すぐきの天秤圧」(てんびんおし)と言われる「すぐき漬け」の写真です。軒下に置いた樽の上に重石を載せ、その重さだけでは足りないので、重石の上を丸太で押さえ、押さえた丸太の先端に石やコンクリートなどをぶら下げて圧力をかける方法です。
  なお、現在では、機械により圧力をかける方法が主流となっています。

問題2  @ 〜 C の写真から、「伏見とうがらし」を選んでください。

問題2写真1
問題2写真2

答:C

 伏見とうがらしはCで、@はトマト、Aはなす Bはすいかです。

問題3  @ 〜 C の写真から「京こかぶ」を選んでください。

問題2写真1
問題2写真2

 答:C

 @はみず菜、Aはにんじん、Bはだいこん。京こかぶはCです。かぶの葉は、だいこんの葉に比べて切れ込みが浅くなっています。

問題4 「えびいも」は、別名「エビ子」とも呼ばれ、大きいものは1個300g前後になる大型の里いもで、その形状が海老のように湾曲していることから「えびいも」(海老芋)と呼ばれています。京都産の「えびいも」の出荷量が最も多い時期を、@ 〜 C から選んでください。

@ 10月     A 11月     B 12月     C 1月

答:B

 京都産の「えびいも」は10月中旬頃から翌年の1月末頃まで出荷されますが、出荷量の多いのは12月です。

問題5 「金時にんじん」は、古くから関西地方で作られてきた東洋系のニンジンです。「金時にんじん」について記述している @ 〜 C から、適切なものを選んでください。

@ 平安時代から薬用として利用されてきた。

A 種子取りは冬にする。

B 主な色素はリコピンで、西洋ニンジンと同じである。

C 葉には根部以上にビタミン類が多い。

答:C

 葉には根部以上にビタミン類が多いので、もっと利用されることが望まれます。

問題6 「万願寺とうがらし」は、京野菜のブランド化の火付け役となった野菜です。この「万願寺とうがらし」は、門外不出の品種として京都府内のある都市で栽培されてきました。この都市を、@ 〜 C から選んでください。

@ 宮津市  A 舞鶴市  B 福知山市  C 綾部市

答:A

 舞鶴市の中筋地区で長い間、門外不出の品種として栽培されていましたが、第二次世界大戦後に中筋地区以外でも栽培されるようになり、今では、福地山市、綾部市でも栽培されています。

問題7 「九条ねぎ」は古くから栽培されていますが、その原種は浪速(大阪市)から伝わったと言われています。栽培されはじめた時代を、@ 〜 C から選んでください。

@ 飛鳥時代  A 奈良時代  B 平安時代  C 室町時代

答:A

 京都府が明治42年に発刊した「京都府園芸要鑑」によると、口碑の伝えるところによるとして、九条ねぎの原種が浪速(大阪市)から伝わり、深草村の地に稲荷神社が建立された時に栽培が始められたと伝えられています。稲荷神社が深草村に建立されたのは和銅4年(711年)と言われています。平城京に都が移されたのは710年ですので、奈良時代の初期に栽培が始まったことになります。

問題8 「みず菜」について記述している @ 〜 C から、最も適切なものを選んでください。

@ 水稲と同じように、水を溜めた状態で栽培することから、みず菜と言われた。

A 生育が進むと茎が分かれて株が大きくなり、1株4kg程になる。

B 夏になるとよく生育し、害虫の被害がほとんどない。

C 高温になると花芽ができ、花が咲く。

答:A

 @の水を溜めた状態では、みず菜は生育しません。なお、夏になるとキスジノミハムシ等の被害が多くなります。みず菜の花芽は、高温ではなくて低温に遭うとできます。なお、花芽ができることを専門用語では「花芽分化」と言います。

問題9  京野菜には、それぞれ品質の高い優れた野菜を生産するための独特の栽培方法があります。「堀川ごぼう」の栽培方法として最も特徴的なものを、@ 〜 C から選んでください。

@ 生育に応じ、葉を取り除く。

A 冬に土入れ(客土)を行う。

B 梅雨の時期に、斜め15度くらいに寝かせて植え付ける。

C 肥沃な土を好むため、川の泥を畑に移して作る。

答:B

 堀川ごぼうは、東西に植えると南側の生育がよくて、丸く太らずに扁平になることが多く、このため東南に向けて15度くらいの角度に寝かせて植えると良いとされています。

問題10 「聖護院だいこん」の保存方法について、最も適切な方法を @ 〜 C から選んでください。

@ 葉をつけたまま、冷暗所で保存する。

A 葉を切り落として、冷暗所で保存する。

B 葉を切り落として、濡らした新聞紙に包んで、冷蔵庫又は冷暗所で保存する。

C 葉を切り落として、濡らした新聞紙に包んで、更にラップでしっかり包み、冷蔵庫又は冷暗所で保存する。

答:C 及び B

 聖護院だいこんの水分が抜けないようにするため、葉がついていれば葉を切り落とし、根部を濡れた新聞紙でくるんで、更にラップで包み、冷蔵庫若しくは冷暗所で保存するのが良いとされています。
 なお、最近の冷蔵庫には高い保湿機能の野菜室を備えたものがあります。この冷蔵庫の場合には、ラップで包まなくても水分を保つことができますので、Bも正解としました。

問題11 野菜の料理に用いる関西式薄刃包丁を、@〜Cから選んでください。

問11画像

答:@

 @は関西式薄刃包丁で、Aは関東式薄刃包丁、Bは関西式さしみ包丁、Cは関東式さしみ包丁です。関西では@の鎌形薄刃包丁が一般的に野菜の料理に用いられます。

問題12 「京たけのこ」の土佐煮を作る時に入れるものを、@ 〜 C から選んでください。

@ 削りかつお  A だし雑魚(じゃこ)  B 昆布  C 干ししいたけ

答:@

 「京たけのこ」の土佐煮を作る時、仕上げに削りかつおを入れます。削りかつおを入れることにより「京たけのこ」の旨味を強め、京たけのこが更に美味しくなります。
 なお、土佐煮とは、かつおが土佐(現高地県)の名物であるため、削りかつおと魚や野菜を一緒に煮た料理を言います。

問題13 「えびいも」の皮をむく時の痒み(かゆみ)を和らげる方法を記述している @ 〜 C から、最も適切なものを選んでください。

@ えびいもを熱湯につけてから皮をむく。

A えびいもを酢熱湯につけてから皮をむく。

B えびいもを塩水で洗ってから皮をむく。

C 手に塩をつけて皮をむく。

答:C

 「えびいも」の皮をむく時、手に水をつけないで、塩をつけてむくと痒みが少ないと言われています。

問題14 「畑菜の煮びたし」の調理方法を記述している @ 〜 C から、最も適切なものを選んでください。

@ 畑菜はよく洗って、ゆでてから味をつける。

A 畑菜を煮た後、薄揚げなどの他の材料を入れる。

B 油揚げに味がしみこんでから、畑菜を入れる。

C 深い鍋に酒と醤油(しょうゆ)を入れて沸騰させてから煮る。

答:B

 油揚げに味がしみ込んでから畑菜を入れます。

問題15 京野菜には、神社仏閣と密接な関係を有するものが少なくありません。左京区の安楽寺での供養に用いられる野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ なす   A とうがらし   B かぼちゃ   C きゅうり

答:B

 かぼちゃで、左京区鹿ヶ谷安楽寺では、毎年7月25日にかぼちゃ供養が行われ、鹿ヶ谷かぼちゃの煮ものが参拝者にふるまわれます。

問題16 この祭は、平安時代、五穀豊穣に感謝し、野菜などで飾り付けしたみこしを神社に供えたのが始まりとされ、毎年10月4日に巡行が行われます。この祭を、@ 〜 C から選んでください。

@ 賀茂祭  A 祇園祭   B ずいき祭  C 亥子祭

答:B

 北野天満宮の「ずいき祭」で、平安時代、五穀豊穣に感謝し、野菜や果実などで
飾り付けして神社に供えたのが始まりとされます。毎年9月1日から準備にかかり、10月4日に巡行が行われます。

問題17 7月下旬頃に、普通一番安く買える京野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ 京山科なす1個    A 万願寺とうがらし1袋(200g入り)

B 鹿ヶ谷かぼちゃ1個  C みず菜1袋(200g入り)

答:@

 色々な事情で価格は変動しますが、7月下旬頃の「京山科なす」は1個100円までで、他の野菜はどんなに安くても100円以下にはなりません。

問題18 京都市中央卸売市場では、野菜を卸売する場所が二つに分かれています。一つは遠地ものを扱う売場です。もう一つは京都、滋賀の野菜を主に扱う売場です。この売場の名を、@ 〜 C から選んでください。

@ 京野菜卸売場  A 京滋卸売場  B 近郷卸売場  C 近郊卸売場

答:B

 京都市中央卸売市場で京都、滋賀の野菜を扱う売場については、市場内の掲示板に、「青果1号棟 近郷卸売場」と書かれており、一般的には、近郷売場と言われています。

問題19〜問題42は、間違っているもの、適切でないもの、他と異なっているものを一つ選ぶ問題です。

問題19 京野菜の名前には、地名がついているものが多くあります。@ 〜 C から京野菜でないものを選んでください。

@ 伏見とうがらし   A 伏見春咲きなたね  B 聖護院だいこん  C 聖護院かぶ

答:A

 Aの「伏見春咲きなたね」という京野菜はありません。なたねの名がついた京野菜は「伏見寒咲なたね」(花菜)です。

問題20 「みず菜」と「壬生菜」の違いについて記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 葉の縁にギザギザ(切れ込み)のあるのが「みず菜」で、ギザギザのないのが「壬生菜」である。

A 壬生菜の方が、みず菜に比べて葉のじくの部分が白い。

B 壬生菜には、からし菜のような辛味が感じられる。

C 壬生菜は、みず菜の一変種である。

答:A

 壬生菜に比べてみず菜の方が、葉のじくの部分が白く、また白い部分が多くあります。

問題21 「聖護院だいこん」の特徴について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 形は丸くて色は白く、地表に出ている部分は淡い緑色をしている。

A 大根の中では小さい方である。

B 肉質はきめ細やかで、甘味があり歯切れがよい。

C 肉質は柔らかいのに、煮くずれが少ない。

答:A

 鹿児島県の「桜島だいこん」のように聖護院だいこんよりも大きなものがありますが、だいこんの中では大きい方です。

問題22 「九条ねぎ」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 葉先まで柔らかく、甘くて風味の良いのが特長である。

A 霜にあたると内部に「ぬめり」が増し、この「ぬめり」がねぎの甘さにつながる。

B 葉先の部分よりも根に近い部分に、カロチンやビタミンB1、B2、Cが多い。

C ビタミンB1と硫化アリルが結びついて、消化を促進する。

答:B

 葉先の部分の方が根に近い部分よりも、カロチンやビタミンB1、B2、Cが多いので、葉先までしっかりいただきましょう。

問題23 「九条ねぎ」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 浅黄種と黒種があり、伝統的な太ねぎ栽培に使用されるのは黒種である。

A 夏になると葉鞘(ようしょう)部が太くなり、生育の速度は遅くなる。

B 冬を越す時、ねぎの苗が小さいほどねぎ坊主ができやすい。

C 伝統的な太ねぎ栽培では、7月に株を掘り上げて稲木にかけて風通しの良い日陰で乾燥させた後、定植する。

答:B

 苗が大きいほど寒さに当たると花芽ができやすく、この結果、ねぎ坊主ができやすくなります。

問題24 「賀茂なす」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 栽培の方法によっては、重さが1kg近くにもなる、日本最大の丸なすである。

A 京料理の「なす田楽」には、なくてはならない材料である。

B ヘタの形が、三角形のもの(三ヘタ)がよいとされている。

C 日持ちがよく、色つやが落ちにくい。

答:C

 賀茂なすは、大きさと品質の良さで「丸なす」の女王として君臨し、京野菜を代表する野菜ですが、収穫してしばらくすると色つやを失ってくすんだ様になりやすく、また、日当たりが悪いと果色も赤紫になるのが特徴で、更に大きく鋭利なトゲがあり、農家にとっては苦労の多い「なす」です。

問題25 「鹿ヶ谷かぼちゃ」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 江戸時代に、奥州・津軽から農家の人が持ち帰った扁平の形のかぼちゃが、栽培されるうちに今の形になった。

A 瓢箪(ひょうたん)の形をしており、種子は上段部分に多い。

B 味は比較的淡白で、甘味が少ない。

C 明治時代の後半まで、京都市民が消費するかぼちゃの大部分は「鹿ヶ谷かぼちゃ」であった。

答:A

 種子は瓢箪の形の下段部分に多く、上段部分には殆どありません。

問題26 「青味だいこん」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 直径1cmから1.5cm程の真っ直ぐな大根で、地表に出ている部分は緑色で、地下の部分が白色を呈している。

A 促成栽培のきゅうりが無い時代には、緑色の部分はきゅうりの代用品とされた。

B 明治以来、たびたび天皇行事に献上され、お祝い行事用に使用された。

C 特殊なだいこんとして上層の人々に賞味された。

答:@

 根部が湾曲しやすいだいこんで、促成栽培のきゅうりが無い時代にはきゅうりの代用品として珍重され、明治以来、たびたび天皇行事に献上され、お祝行事用に使用されました。 

問題27 「時無だいこん」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 暑さ寒さに強く、春先の「とう立ち」も極めて遅い。

A「時無」の名は、種子をまく期間の幅が広いことからついたものである。

B 辛味が弱いのが特徴である。

C 食する旬の時期は、5月初旬と他の露地栽培のだいこんの無い時期である。

答:B

 辛味の強いのが特徴の大根です。

問題28 「京せり」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 栽培には、豊富で良質な水が不可欠である。

A 湧水を利用しての栽培は、江戸時代に入ってからである。

B 植え付けは、稲と同じように代かきをした圃場で行う。

C 少しアクが強いので、煮すぎると味を損ねる。

答:A

 豊臣秀吉が御土居をつくったとき、生じた低地の湧水を利用してせりを栽培したとの記録があり、湧水を利用しての栽培は、江戸時代ではなく安土桃山時代に始まったとされています。

問題29 京野菜の栽培にあたって、種子を直接播いて繁殖させる種子繁殖、植物体の一部を分割などして植え付けて繁殖させる栄養繁殖などがあります。@ 〜 C のうち、一つだけ他と繁殖方法が異なるものを選んでください。

 (1)

@ 京せり   A 京たけのこ   B えびいも   C 万願寺とうがらし

答:C

 万願寺とうがらしの繁殖は種子を播いて苗をつくって行いますが、他の野菜は、植物体の一部を分割などして繁殖させます。

 (2)

@ みず菜   A やまのいも   B 九条ねぎ  C 堀川ごぼう

答:A

 やまのいもの繁殖は種いもを分割して行いますが、他の野菜は種子を播いて繁殖させたり種子から苗を作って繁殖させます。

問題30 「万願寺とうがらし」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 京の伝統野菜ではない。

A 伏見とうがらしと、大型ピーマンの「カリフォルニア・ワンダー」との交配によりできたとの説がある。

B 京都府の試験研究機関により、辛味を殆ど生じない品種が育成された。

C 主産地の中丹地域では、露地栽培が主体である。

答:C

 京都府内での主産地は中丹地域で、そこでの万願寺とうがらしの栽培は、7割がビニールハウスでの栽培となっています。ビニールハウスでの栽培により、早いものは5月中旬から、遅いものは11月下旬まで出荷されますが、出荷の最盛期は6月中旬〜9月下旬となっています。

問題31 「くわい」について記述した @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@「くわい」の名は、葉の形が田畑を耕す鍬(くわ)に似ていることから鍬芋(くわいも)と呼ばれたことに由来する。

A 京都で盛んに栽培されるようになったのは、豊臣秀吉の時代になってからである。

B 品種には、「青くわい」、「白くわい」、「吹田くわい」が挙げられるが、京都府で栽培されているのは、「青くわい」である。

C 肥沃な土壌が堆積した湿地で栽培するため、収穫作業以外は大した作業を要しない。

答:C

 「くわい」は、寒風の中、田に入っての収穫作業のつらい仕事以外にも、追肥、葉かき、根回し、サビ落としと言われる茎葉刈りなど、時期に応じて作業をする必要があります。

問題32 「紫ずきん」の最近の栽培方法や品種開発について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 収穫時期に幅を持たせるため、早生、中生、晩生を使い分ける。

A 丹波黒大豆のまだ十分に成熟していない莢を収穫して、枝豆用として出荷する。

B 早くから出荷するため、5月上旬に植え付けて7月上旬に収穫する作型も普及した。

C 莢の厚さが11mm以上で、豆がほんのりと紫がかった頃に収穫するようにしている。

答:B

 紫ずきんについて、夏場に出荷できる品種の育成が多方面から求められ、京都府の試験研究機関ではこのための品種育成の取組が進められていますが、7月に収穫・出荷できる品種は未だなく、作型もありません。

問題33 「鶯菜(うぐいすな)」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 「だいこん」と同じ仲間である。

A 江戸時代には、朝廷の公卿、役人らの専用料理に愛用され、高級野菜として重宝された。

B 根の部分を調えて、「椀だね」にするのが主な使い方である。

C 鶯の鳴きはじめる頃に収穫されることから、鶯の名がついたとされる。

答:@

 鶯菜は「だいこん」の仲間ではなく、「かぶ」の仲間です。

問題34 「聖護院きゅうり」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 天保年間以前より、聖護院地区で促成栽培用として栽培されていた。

A 明治時代より、今と同じように支柱を立てて栽培されていた。

B 在来系と、一乗寺の農家が改良した改良系の2系統がある。

C 絶滅したと考えられていたが、系統が残っていることが確認された。

答:A

 支柱を立てての栽培は大正の初期からです。それまでは、支柱を立てず栽培する「ハワシ(這わし)作り」と言われる方法で栽培していました。

問題35 @ 〜 C は、京野菜とその京野菜につく害虫の組み合わせです。間違っている組み合わせを選んでください。

@ みず菜とモンシロチョウ(アオムシ)

A 聖護院だいこんとキスジノミハムシ

B 九条ねぎとニカメイガ(ニカメイチュウ)

C 賀茂なすとテントウムシダマシ

答:B

 ニカメイガは稲の害虫で、九条ねぎの害虫ではありません。

問題36  @ 〜 C は、野菜の切り方の写真です。切り方の名が誤っているものを選んでください。

答:A

 Aの絵(問題では写真となっていますが)は、半月切りで小口切りではありません。小口切りは、ねぎ、きゅうり等を端から適当な厚さに切っていく切り方を言います。

問題37 京野菜の煮物は、出汁(だし)の味が決め手となります。出汁について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 出汁の材料は昆布が主流で、一番出汁は昆布に削りかつおを加える。

A 京野菜の煮物料理には、軟水の京都の水が適している。

B 「淡口しょうゆ」を使う時は、薄めの出汁を使用する。

C 吸物は、昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸の相乗効果を利用し、「淡口しょうゆ」の塩味により、旨味と香りを引き立てる。

答:B

 淡口しょうゆは、濃口しょうゆに比べて旨味成分が少ないので、濃いめの出汁を使用します。

問題38 野菜の繊維をほぐしたり、灰汁(あく)や臭みを適当に抜くために、下ゆがきをします。@ 〜 C から下ゆがきをしない京野菜を選んでください。

@ 京たけのこ  A 堀川ごぼう  B 聖護院かぶ  C 金時にんじん

答:C

 Cの金時にんじんは、下ゆがきはしません。

問題39  京料理の一つである「蕪(かぶら)蒸し」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@「蕪蒸し」には、聖護院かぶが使用される。

A「蕪蒸し」を美味しくするために、蕪をおろした後の絞り汁を出汁に入れる。

B「蕪蒸し」の蕪をまとめるために、卵白をほぐして入れる。

C「蕪蒸し」の仕上げには、おろしたわさびを添える。

答:A

 蕪をおろした後の汁を出汁に入れることはしません。

問題40 「田楽」、「揚げ出し」などは、賀茂なすの料理としてよく知られています。「賀茂なす」について記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 実がしっかり詰まっているので、火が通りにくい。

A 油と相性がよい。

B 紫色の色素はアントシアン系で水に溶けやすい。

C 灰汁の少ない野菜なので、灰汁ぬきは必要ない。

答:C

 賀茂なすは灰汁があるので、切った後は直ぐに水に放して灰汁留めをします。

問題41 京野菜は、他の素材と合わせることでさらに美味しくいただくことができ、これを「出合い物」と言います。@ 〜 C から「出合い物」として相応しくない組み合わせを選んでください。

@ なま節と京たけのこ    A 鰤(ぶり)と聖護院だいこん
B えびいもと棒だら     C みず菜と鴨

答:C

 鴨はみず菜ではなく、九条ねぎとよく合います。

問題42 京の伝統野菜の中には、一世を風靡した華々しい歴史を持ちながら、主流品種の座を降りてしまったものがあります。その理由や背景を記述している @ 〜 C から、適切でないものを選んでください。

@ 大変な手間と、高度な熟練した栽培技術を有することから、後継者や労力事情から作る人がいなくなった。

A 耐病性や収量性、作り易さの面で民間会社で育成された品種におされた。

B 消費動向や調理の変化により、本格的な漬物用や煮炊き用の需要が減少した。

C 栄養成分や機能成分で、一般的な野菜に劣ることが判明した。

答:C

 京の伝統野菜は、ビタミン類やミネラル等、栄養成分に富んでいることが京都府公害衛生研究所(現在は京都府保健環境研究所)の分析で確認されています。
 最近では、辛味だいこんなどに、がんの発生リスクを抑制する抗変異物質に富んでいることも分かってきています。

問題43〜問題59は、正しいもの、最も適しているものを一つ選ぶ問題です。

問題43 北は北海道から、本州、四国にかけて自生していたとされ、「古事記」、「日本書紀」に、「奴那波(ぬなは)」と記されている野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ みずな    A うど    B せり    C じゅんさい

答:C

 じゅんさいで、「古事記」、「日本書紀」に、「奴那波(ぬなは)」と記されており、7世紀半ばの皇極天皇の時代にすでに食用に利用されていたということから、非常に古い野菜の一つです。平安時代に書かれた「延喜式」に登場するともに、「本草綱目啓蒙」(1844年)には「ヌナウ」、「沼ナワ」と記されています。

問題44 「京みょうが」は、4月から5月頃が収穫期で、その前に「京みょうが」の値打ちを決める大事な作業を行います。この作業を @ 〜 C から選んでください。

@ 土入れ   A さび落とし   B 紅づけ   C 葉かき

答:B

 京みょうがの収穫時期は、4月から5月頃ですが、収穫するまでに京みょうがを暗く覆っていた「こも」を開け閉めして「紅づけ」の作業をします。この「紅づけ」の作業が「京みょうが」の値打ちを決めます。光線を当てすぎたものは緑色となり、適度に光線の当たったものは「ほんのりと紅色」に染まっています。
 目でも楽しむと言われる京料理を、一層引き立てる役割を担っている野菜の一つです。

問題45 京都のある地域の土壌は、マグネシウムを多く含んだ海成粘土です。この海成粘土は、一般の作物の栽培には適当ではありませんが、ある京野菜の良質なものを生産するのに適しているとされます。この京野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ えびいも  A 聖護院だいこん  B 京たけのこ  C 京うど

答:B

 砂質土壌や土層の浅いところでは空気の流通が良いため、黒っぽい皮のたけのこが発生するのですが、京都西山一帯は粘土質土壌のため、空気(酸素)が流れにくいので皮の色が茶白い色(薄茶色)の「シロコ」と呼ばれる良質のたけのこが発生します。

問題46「聖護院かぶ」の産地である亀岡市では、夏に透明なビニールで田畑を覆っている風景が見られます。ビニールで田畑を覆う理由として最も適切なものを、@ 〜 C から選んでください。

@ 太陽熱で地温を上昇させることにより、病害虫や雑草の防除を行うため。

A 肥料の効果を高めて、根部の肥大をよくするため。

B 土壌中の水分の蒸発を防いで、種子の発芽をよくするため。

C 猪や鹿が、田畑の土を掘り起こさないようにするため。

答:@

 地温を上昇させることにより、土壌中の病害虫や雑草を死滅させるために行っています。

問題47 「紫ずきん」について記述している @ 〜 C から、最も適切なものを選んでください。

@ ダイズモザイクウイルス(SMV)による莢茶しみ症を防ぐため、交配育種によりSMV抵抗性品種が育成されている。

A 大粒で甘味を出すために、開花時期にミツバチを利用している。

B 夏のビールのシーズンに間にあわせるため、ビニールハウスで栽培している。

C 豆に紫色が早く出るように、莢が肥大する時に、畝間(うねま)に水を入れている。

答:@

 ダイズモザイクウイルス抵抗性品種として紫ずきん2号が育成され、紫ずきんとして栽培され、出荷されています。

問題48 ある京野菜は、一番なりを「元成」、二番なりを「腰」、三番なりを「三つ腰」、四番なり以下を「やなぎ」と言われてきました。この京野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ 鹿ヶ谷かぼちゃ  A 桂うり  B 聖護院きゅうり  C 賀茂なす

答:C

 上賀茂地区では、一番なりを「元成」、二番なりを「腰」、三番なりを「三つ腰」といい、四番なり以下を「やなぎ」と称し、「三つ腰」や「やなぎ」のとれる頃が出荷の最盛期となります。

問題49 「えびいも」の出荷規格には独特の呼称がありますが、実際に用いられている呼称を、@ 〜 C から選んでください。

@ くま   A さる   B せみ   C とんぼ

答:B

 「えいびも」の出荷規格の品位基準(等級)には、「秀」、「丸」、「長」、「せみ」があります。ちなみにそれぞれの品位基準は次のとおりとなっています。
「秀」:縞模様が鮮明で、首から尻までなめらかに湾曲し一定の太さがあるもの。
「丸」:首から尻までの長さが秀よりも短く、胴部分が丸みをおびているもの。
「長」:秀よりも胴部分のふくらみが劣るもので、太さが首から尻まで大差がなく、
    首の部分の直径が3cm以上のもの。
「せみ」:胴の部分が扁平なもの。

問題50 「聖護院だいこん」を下ゆがきする時、水に米粒を加えたり、米のとぎ汁を使用しますが、その理由を @ 〜 C から選んでください。

@ 米のうま味成分が聖護院だいこんにしみ込み、味をよくする。

A 聖護院だいこんのうま味成分が、ゆで汁に溶け出すのを防ぐ。

B 聖護院だいこんの灰汁抜きを早くする。

C 聖護院だいこん特有の臭いを早く無くす。

答:A

 ゆで汁のでんぷんコロイドが、だいこんのうま味成分がゆで汁に溶出するのを防ぐためとされています。

問題51 「堀川ごぼう」の調理の方法について、最も適切なものを @ 〜 C から選んでください。

@ 水洗いした後、月輪(穴抜き)で穴を開けて塩水で下ゆでしてから調理する。

A 水洗いした後、月輪で穴を開けて塩水で下ゆでしてから、もう一度水でゆでて調理する。

B 水洗いした後、月輪で穴を開けて、糠(ぬか)を濾した水で下ゆでしてから調理する。

C 水洗いした後、月輪で穴を開けて、糠を濾した水で下ゆでしてから、もう一度水でゆでて調理する。

答:C

 堀川ごぼうは糠を入れた水か、糠を濾した水でゆでて、その後、糠の匂いを消すためにもう一度水でゆでてから調理します。

問題52 「もぎなす」に、クリーム状になるまですった「煎りゴマ」をからめる料理があります。この料理を、もぎなすの(   )煮と言います。
(    )内に入る言葉を、@ 〜 C から選んでください。

@ 一休    A 利休    B 和尚     C 精進

答:A

 ゴマ(胡麻)を使った煮物を利休煮と言います。利休煮の名については、安土桃山時代の茶人「千利休」が胡麻を好んだことから、この説があります。

問題53 幕末の時代、勤王志士の会合の場として使用された洛北の茶屋に、創業以来伝わる有名な料理があります。この料理は「やまのいも」を使った料理です。この料理を、@ 〜 C から選んでください。

@ 山かけ御飯  A 麦飯とろろ汁   B 山芋汁   C 山芋天ぷら

答:A

 京都市左京区山端(やまばな)にある「平八茶屋」の名物料理として、「麦飯とろろ汁」があります。

問題54 宮廷の女官ことばで「ひともじ」と呼ばれていた野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ 金時にんじん   A みず菜   B 壬生菜   C 九条ねぎ

答:C

 「ねぎ」の最も古い呼名は「キ」で、一文字であったことから、宮廷の女房詞で「ひともじ」と呼ばれていました。なお、日本書紀には「岐」の字が当てられていますが、これは「気」を表す意味で、臭気が強いことによるものだったと言われています。

問題55 昭和の初め頃には、「山科なす」の山科地区での栽培面積は35ヘクタールで、京都市近郊を含めた「なす」の栽培面積の6〜7割を占めていました。
 その後、昭和10年頃にある野菜が栽培されはじめたことにより、「山科なす」の栽培面積は減少することになりました。昭和10年頃に栽培されはじめた野菜を、@ 〜 C から選んでください。

 @ きゅうり   A ピーマン   B トマト   C かぼちゃ

 答:B

 昭和6年に山科地区が京都市に編入され、それを機に徐々に耕地が減少し、更に平成10年頃に同地区でトマト栽培が始められるようになり、「山科なす」の栽培が減少することになります。そして、第二次世界大戦後の昭和23年頃から多収穫で日持ちの良い品種が出回るようになり、この品種に負けて、殆ど栽培が見かけられないようになりました。
 現在では、大山崎町、木津川市で少し栽培され、京山科なすの名前で出荷されています。

問題56 大山崎町を流れる小泉川に架かる小泉橋西詰に、三浦芳次郎の碑が建っています。この碑は、三浦芳次郎の「たけのこ」についての功績を称えています。三浦芳次郎の功績を、@ 〜 C から選んでください。

@ 土入れ等の栽培技術を開発し、普及した。

A 茶園等を、たけのこ畑への転換することを勧め、農家の困窮を救った。

B 販路拡大に尽力し、価格の安定に貢献した。

C 食べ方を知らない人が多かった中で、食べ方を指導した。

答:B

 明治に入り、たけのこの生産は急増して価格が下落し、茶園や桑畑に転換するような状況がでてきました。大山崎村の青果商の三浦芳次郎は、こうした状況を座視できず、私利私欲を捨てて東奔西走して販路拡大に尽力し、これまでの販売先は京都、大阪であったのを、西は広島、東は名古屋まで販路の拡大を図り、乙訓地域のたけのこ栽培の勢いを回復させ、面積の拡大と名声を高めました。

問題57 京都府立大学の中村考志准教授の研究で、「辛味だいこん」にがん発症のリスクを下げる効果が期待できることがわかりました。最も効果的とされる食べ方を、@ 〜 C から選んでください。

@ 皮を剥(む)かずに大根おろしにする。

A 厚めに皮を剥いてから大根おろしにする。

B 皮を剥いて千切りにし、油で炒める。

C 剥いた皮を天日干しにしてから、漬け物にする。

答:@

 辛味だいこんの皮の部分に多く含まれる物質(ミロシナーゼとグルコシノレート)が、強い破砕で混ざりあうことによって特有の辛味成分(MTBITC)が生成され、この物質ががんの原因となる損傷したDNAを修復する働きがあることが確認されました。ミロシナーゼとグルコシノレートが含まれる部分を残し、特有の辛味成分を生成するためには、皮をむかずに大根おろしにすることが効果的です。
 辛味だいこん以外にも、桃山だいこん等辛味や香りの強い野菜には、同様の効果がある可能性が高いと、中村考志先生は報告しています。中村考志先生は、この研究で2007年に日本環境変異学会の奨励賞を受賞しています。

問題58 源氏物語の横笛の巻に、女三宮が、父の朱雀帝から贈られたある野菜を、2歳になった息子の薫君に食べさせた時の様子を、「御歯のおひ出づるにくひあてむとて、たかうなを、つとにぎりもち雫もよよと、食いぬらし給えば」と描かれています。薫君が食べたと思われる野菜を、@ 〜 C から選んでください。

@ えびいも   A 京たけのこ   B 九条ねぎ   C みず菜

答: A

 光源氏との婚姻の後も他の男性への思いに悩む三宮のもとに、西山に世をのがれた父の朱雀帝から、心配した手紙とともにたけのこが贈られ、2歳になる薫君がたけのこにかぶりつく様が書かれています。

問題59 京都府では、平成16年度から京のブランド産品の信頼性を高めるため、土づくりを基本に農薬や化学肥料の使用を減らした栽培方法と、栽培履歴の記帳を生産者に義務づけ、認証検査員がこれを検査し、さらに第三者機関によりシステム全体の運用状況について検査を受けています。この認証システムの名を、@ 〜 C から選んでください。

@ 京都こだわり生産認証システム   A 京都安心・安全認証システム

B 京都信頼生産認証システム     C 京都農産物安心ネットワークシステム

答:@

 京のブランド産品の信頼性を一層向上させるため、平成16年度から土づくりを基本に農薬や化学肥料を減らした「京都こだわり栽培」と栽培履歴の記帳を生産者に義務づけ、5名の認証検査員が検査しています。さらにシステム全体の運営状況についてNPO法人京の農産物あんしんネットワークの検査を受けています。

 

▲ページの先頭へ

 

Copyright(C). 京のふるさと産品協会 All rights reserved.